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一万年目の同衾
昼食の準備をしていたクミチャンがけたたましい声をあげたので行ってみるとパティオに鳥がうずくまっていました。ドアのガラスにぶつかって落ちたのだといいます。そのままにしておけばピーシーのランチ。えさを手に持って近寄っていくと左の羽が折れたような格好のまま動こうとせず、おとなしくわが両手に抱き取られました。一センチほどのくちばしを開いているのでえさを食べさせようとしましたが食べません。水飲み場で水をのまそうとしましたがこれもダメ。

心臓の鼓動が早い。恐いからでしょう。ニンゲンの手より感触がいいだろうとおもいタオルで包んでみたのはいいが、さてどうする。ぶつかったショックとニンゲンにつかまった恐怖からくるストレスで逝ってしまうかな。危害を与えるつもりはないぞと目を覗き込んでみましたが、これまた恐怖でしょうね。想像しても御覧なさい、巨大な生き物の手の中にあって、自分の頭サイズの目でみられたら生きた心地がしないでしょう。

そのまま抱いてすわっているのもしんどい。暗いところのほうが落ち着くだろうとベッドにもぐりこみ胸にだいたまま毛布をかけました。こやつめ、元気が戻るか、それともニンゲンの手の中で命をおとすのか。鳥があたたまるように両手に意識を集中しているうちに私は眠ってしまいました。

人力車を返しておかないといけない、などという妙な夢をみて、はっと目がさめると左手に力が入ったようです。そうだ、鳥を抱いていたのだ。毛布の中をみると鳥は潰れもせず目をあけていました。パティオに出て手を開くと鳥は家の中にもどり、飛び回り窓ガラスにぶつかり墜落。拾い上げて今度は書斎のバルコニーにつれていきそこから放とうしましたが、飛びません。

ふたたびタオルに包みベッドへもどりました。この鳥はいつ卵から孵(かえ)ったのだろうかと考えていたら、一万年目の同衾(どうきん)という言葉が浮かんできました。鳥は卵から孵った。その卵を産んだ親鳥も卵から孵った。そうやって命をたどると何千年、何万年と遡る。鳥をだいている自分も親から生まれ、その親もまた生まれ、そうやって何千年、何万年と命がつながっている。ふたつの命の線が触れ合ったのは一体何回あるのだろう、そう多くはあるまい。野生の鳥の短い一生のうちでニンゲンにさわられる機会などそうあるものではありません。ましてやニンゲンと一緒に寝るなどというのは一万年に一回あるかないかだろう。そんな風に考えていて一万年目の同衾ということばが浮かんだのです。同衾という言葉からは男女がともに寝る絵が浮かんでくるので、別ないいまわしが良いのですが、どうも日本語の能力が衰えているようで思い浮かびません。

時計をみると三時。タオルにくるんだまま、クミチャンにわたして、遅いランチをたべました。このまま飼ってみたいという思いを押し殺し、バルコニーのイスに置くと、鳥は大きく羽ばたき、十五メートルさきの木を目指して飛んでいきました。クミチャンが撮った写真をみながら「バンクーバーの鳥」を探した所 re-breasted nuthatchとありました。辞書をみるとゴジュウカラと訳されていますが、色がちがいます。

http://www.mbr-pwrc.usgs.gov/id/framlst/i7280id.html

http://www.mmjp.or.jp/WBSJ-Kyoto/birds/gojukara.html
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