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ゲンキー記・幻視
ゲンキーがいなくなる二、三ヶ月前からのことだが、ゲンキーは夜おそく外から帰ってきても家の中に入ろうとせず車庫の蔭に置いてあるプラスチック製の箱の上でうずくまっていることが多くなった。ゲンキー、家に入ろうといって抱き上げて家に入れた。

おとなしく抱き上げられて家の中に入るのだが、ゲンキーは居場所がないかのようにうろうろして、やっぱり外に出しておくれとばかりに書斎にやってきた。ふたたび抱き上げ、もう遅いからまた明日ねと云って客間に入れてドアをしめると案外おとなしくマットの上でねそべった。

さいごの一ヶ月ほどはマットの上にコーヒーテーブルを置きその上にタオルケットをかけテントのようにしたのだが、そうやって部屋に入れて戸をしめると迷いがふっきれたという顔でさっさとテントの中に入っていった。

何年か前の夏のある日、丸庭の草むらの中に身を潜めているゲンキーを見たことがあるのだが、その時とコーヒーテーブルテントとが重なった。ゲンキーは家の中でも外でも色々なところで寝ていたが、じつは誰からも見られない隠れ場のような空間で寝たかったのかもしれない。

昨年の暮れに車庫に通じるドアに猫扉をつけた。朝でかけて夜中とか翌朝に戻ってくるという日常だったのだが体調がおかしくなってからは外にでてもすぐに戻ってくることが多くなった。遅くまで戻ってこないと心配だが、昼間から家の中におられるとこれまた心配になった。ゲンキー元気で留守が良い・・・

さっき出て行ったと思ったのに気がつくと食堂の椅子にうずくまってガラスドア越しに裏庭を見つめていたり、ソファの背もたれの上から実家を眺めていたりする姿にはもう一度この世界を見ておこうという気配が感じられた。この世とあの世との境界線上にいたのだろう。

そんなことが続いていたものだから、二日続けて家に戻ってこなかったときはゲンキーが別世界にいってしまったなと確信した。しかし、いなくなって三週間たった今はその頃の流れや直感が薄れてしまった。朝、二階の客間から外を眺めるとゲンキーが道路を渡ってくるような気がする。車を運転しながらゲンキーが歩いているのではないかと見回したりする。

そのうち、ゲンキーの姿が見えてくるようになるかもしれない。



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| おのまのプロフィール | 猫ゲンキー  | 20:03 | comments(1) | trackbacks(0) |
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どれだけゲンキーを思っていたか。多分理解します。
何もうまい言葉がありません。すみません。
でも、凛々しいかっこいいねこだったことに間違いはないと思います。
初めてコメントで、偉そうに書いて申し訳ありません。
私自身は二度と猫飼いたくない。ここから抜け出せずに居ます。
素敵なphoto楽しんでいました。心から有難う御座います。
| めーさん | 2012/08/22 12:34 AM |










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