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エンゼルトランペットの毒


エンゼルトランペットについてなんどか書いたことがある。 
http://onomar.jugem.jp/?day=20070509
http://onomar.jugem.jp/?day=20100526

リンク先である「獣の女医」さんの息子さんが花を口にして瀕死の状態になったという。毒があるのは知っていたが、想像したよりもはるかに激しいと知って恐ろしくなった。


 7月11日

2週間ほどたって、やっとキジャーナ事件の内容を書き留めれるぐらい気持ちが落ちついて来ました。ちょっと最近まで思い出すのも嫌で日記を書く気も出ませんでした。でも、ナイロビで小さい子供を育てている人にぜひ知って欲しいので、詳しい情報を書こうと思います。キジャーナは「チョウセンアサガオ」(Datura stramonium)による毒物中毒で入院していました。この花はナイロビではとてもよく見られる花で、多くの家の庭に観葉植物として植えられています。しかし、その毒性については知っている人は少ないのではないかと思います(実際に私も今回の事件以前は猛毒だとは知りませんでした)。

6月30日の夜、キジャーナは痙攣、意識不明、手足が使えなくなり、座る事も立つ事も歩く事も出来なくなり、ナニュキからナイロビのICUに真夜中駆け込みました。寝ていたキジャーナの手足が突然痙攣し始めて、揺さぶっても叩いても目を冷まさない。やっと目を開けれるようになっても、光にも物にも反応せず目が見えていない。手足は痙攣を続けるだけ。座らせると、横倒れして手も足も使えず。15分ほどするとやっと声に反応するようになったが、目が見えないらしく手を延ばして私の顔などを触ることが出来ず、空中で手を動かしている(光には反応するようになったが瞳孔が開き切っていて焦点が合わせられないよう)。さらに手足を自分で動かそうとすると痙攣が始まり、ものすごい力で手足を八ノ字に動かし、頭も後ろに反り返る。緊急でナイロビのICUに駆け込むまでのナニュキからの3時間は痙攣を起こさないように、私がキジャーナの手足を押さえつけての移動。光、音、衝撃などで手足の痙攣が起こる。ナニュキでは平熱で心拍数も平常だったが、ナイロビに到着する頃には39度近くまで発熱(心拍数は平常)。痙攣はナイロビに着くまでに少しずつ頻度が減り、翌朝7時近くになった頃には痙攣はほとんど見られなくなる。朝方には腕が使えるようになり、昼には自分で立ち上がれるようになる。それでも足もうまく使えず、ポリオ患者の歩き方に似た歩き方をしてバランスが取れない。午後になると両足が内側向きになった歩き方まで進歩したが、まだ停止すると後ろにヨロついて倒れそうになる。瞳孔が開き切っていたのが午後になって平常に戻り、視力も回復する。歩行は毎日回復し、4日目には普段と何も変わらず走り回れるようになるまで復活する。退院した時には後遺症はなし。

datura-2.jpg

キジャーナは以前もナニュキの庭にあったチョウセンアサガオの実を口に入れようとして怒った覚えがあるので、たぶん今回は誰も見ていない一瞬で種を口に入れたか、もしくは花・茎・実を触った手を口に入れたかのどちらかだと考えられます。このチョウセンアサガオはナイロビ中でよく見られる奇麗なラッパみたいな花が咲く木ですが、花・茎・実・種に猛毒アルカロイド成分が含まれていることは私も知りませんでした。チョウセンアサガオによる毒物中毒の症状は、「嘔吐、口渇、めまい、頻脈(脈拍の増加)、歩行困難、幻覚、言語障害、散瞳(対光反射の消失)重症では、高熱、痙攣、 昏睡」で、すべてキジャーナの症状に当てはまっています。もし小さい子供がいる家庭の庭にこの木が生えている時は、今回のような事件が起きる前にすぐに除去した方がいいかと思われます。大人の中毒量は、種子(2〜30粒)、果実(3〜5個)、花(1〜30g)らしいので、キジャーナは種を一つ口に入れたのかもしれないし、ただ単に花をむしった手を口に入れたのかもしれません。どちらにしろ1歳児にとって、少量でもかなりの猛毒であることは確かです。私はナイロビの家にシロバナヨウシュチョウセンアサガオ2本(キジャーナの手が届かないぐらいの背丈)、ナニュキの家にムラサキチョウセンアサガオが1本(ちょうどキジャーナの手が届く場所に実がなっている背丈)あったので、すべて大家に許可をもらい除去してもらいました。

datura-1.jpg

シロバナヨウシュチョウセンアサガオの毒性

シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、その全部位に毒性が有り、人間や家畜、ペットなどを含む動物が摂取すると命に関わる恐れがある。地域によっては栽培や売買が禁止されている。また、この種が自分の庭に生えているのを発見した時は、取り除く事が推奨されることがある。活性成分はトロパンアルカロイドのアトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンであり、これらはせん妄発生物質deliriant、抗コリン作用薬に分類される。気晴らしの為に不用意に摂取し、中毒状態になり、多くの場合入院したり、場合によっては死亡することがある。典型的な中毒症状は、せん妄、異常高熱、頻脈、異常な(場合によって暴力的な)行動、散瞳とそれに伴う羞明である。これらの症状が数日間続く。顕著な健忘もよく報告されている。過剰摂取、中毒の解毒剤としてフィゾスチグミンが選択されている。


http://www.asukafrica.com/diary/archives/002615.php
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草本のチョウセンアサガオは古くから毒草として有名です。中国の古典本草綱目に毒草として分類されています。麻酔作用に着目し世界初の子宮手術に成功したのが町医華岡青洲です。人体実験に母親と嫁が協力しました。大和撫子の鑑とされています。

小さいころは身辺に結構毒草がありました。ドクウツギ、トリカブト、ハシリドコロ、ドクゼリ。トリカブトは花の色とかたちに人気があり花材になるので今でも時々事故が報告されています。いま満開の夾竹桃の花も有毒です。子供が植物で遊ばなくなり事故の話を耳にすることがなくなりました。
| 晩晴 | 2011/07/16 10:33 AM |

いろいろと毒草があるものですね。

獣の女医さんが載せた写真でみると花は我が家のとおなじですが葉の緑がだんぜん濃いです。そのぶん毒も強そうにみえますが実験するわけにもいきません(笑)
| おのま | 2011/07/18 12:32 PM |










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