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メディアという名の殺人者 (知事抹殺・12)

きのうはある方の顔を思い出しました

三十五年前のことです

その方の名前を思い出せません

針ヶ谷博さんだったろうか

ググッてみましたがでてきません

Hさんとしましょう


1975年5月9日

この日、東京では帝国ホテルから国立劇場まで二キロにわたってエリザベス女王のパレードがありました

おのまが勤務していた会社は帝国ホテルのすぐそばにあり、窓からパレードを見ることができました

その朝はいつもより早く出勤したのですが、すでに出勤していた女子社員が紙ふぶきをつくっていました

そう・・・あのビルの窓は引き戸で開けることができたのでした

めずらしく遅れてきた部長が机に着いてしばらくすると大きな声をあげました

「言うことばを知らない!」

部長は新聞を手にしていました


その日より二ヶ月か三ヶ月前のある日

いずれは社長になる人だという評判の高かったHさんは審査部勤務だったでしょうか。支店長で栄転されることになったとかで国際部にあいさつ回りでやってきました

会社には大学の同窓会があり、まいとし十人ほど入ってくる後輩たちの歓迎会を開くので宴席でHさんと一緒になることはありましたが、十年も先輩だし部門も違うのでことばを交わしたことはありません

ことばを交さなかったもののおのまのことを覚えていたらしく、部屋をでていく途中でHさんはおのまを静かなまなざしで見てちょっとうなづきました。おのまは頭を下げ、お元気でと心のなかでつぶやきました

それがHさんを見た最後でした


部長が読み終わった新聞が課長にまわされ、課長から課員に回されました

読売新聞

正確には覚えていませんが、「我が子を餓死させた」「鬼のような父親」「エリート銀行員」というような見出しだったと思います

ご夫人が出産の留守中にHさんが重度の知恵遅れの幼い娘を十日間にわたってベビーベッドから出さず、水も食べ物も与えないで餓死させた疑いで逮捕されたという記事でした


1972年におのまの長女が生まれた時にHさんにも女の子がうまれ、直子と命名したことを社内誌で見たことがあります。おのまも長女の名前を直子にしようかと考えたことがあったので記憶に残っています

だからあのときの直子ちゃんは三歳になったばかりでした

三歳の直子ちゃんは十日間、水も食事を与えられなかったため、自分の指をしゃぶっていた。そのために親指がふやけていたとも書かれていました。部長が「言うことばを知らない」と叫んだのもうなづけます

でもおのまはハテナと思いました

新聞にでているHさんの写真は本人とは似ても似つかぬ悪面(あくづら)だったからです。実際のHさんは温和な方で新聞の写真が修整を加えられているのは明らかでした

1975年5月、裁判が始まるまえから新聞、テレビはHさんを殺人犯であるときめつけ、エリート銀行員の本性は冷酷無比の鬼畜だと報道し続けました

当時はインターネットのない時代。メディアが一方的に流すイメージを糾すことは99%不可能でしたが、Hさんと親しいひとたちから報道は嘘だ、Hさんを裁判で守ろうという気運が盛り上がっていったのを頼もしくみていました


1976年1月

1975年から76年にかけ三ヶ月にわたる中東出張を終え帰国する途中でロンドンに寄りました

二年うえの先輩からHさんが自殺したよと告げられました

絶句

Hさんは直子ちゃんに精神障害にともなう摂食障害があったが、食事を与えなかったというのは事実でないと主張していたのですが認められず、殺人罪、執行猶予付き懲役三年の判決を受けたその日に電車に飛び込んだのでした

Hさんを守ると云っていたのに、将来の社長という逸材を自殺に追いやった我が社はなんと頼りにならない会社であることかと暗澹たる気分になったものです


無罪だとは思うが警察や検察のメンツを考えて有罪判決にする。被疑者をすくう為に執行猶予つきにする。これぞ名裁判であるというのはくそリクツであることを裁判官は肝に銘じないといけません

写真を修整して悪人のイメージをつくり、センセーショナルな犯罪物語を流し続けた新聞、テレビは自らが殺人犯であったと認識しないといけません

メディアの報道を鵜呑みにしてHさんを殺人者だと思い込んだ大衆も自らに非があったことを知らないといけません


警察にどういう動機があって直子ちゃんの死亡を読売新聞に流したのか、読売新聞の記者にどういう動機があって殺人物語を仕立てたのかは分りません

分るのは読売新聞のセンセーショナルな記事と修整した写真がきっかけとなり、警察・メディア・大衆・検察・裁判の順で増えていった集団暴行者の暴力にHさんが耐えられなくなり、底知れない絶望と孤独感のうちに電車に飛び込んだということです。こんなでたらめがまかり通る世界で生きていくことに嫌気がさしたこともあったことでしょう

警察・メディア・大衆・検察・裁判のいずれもがまさか自殺するとは思わなかったと云うかもしれませんがそれでもって罪が軽くなることはありません。全員が殺人に加担した共犯者なのです

共犯者のなかでとりわけ罪の重いのが悪のイメージをつくり上げ、殺人ときめつけたメディアであることは読者のみなさまにもガッテンしていただけるのではないでしょうか

Hさんが電車に飛び込んだ六年後、1982年に出た「支店長はなぜ死んだのか」(上前淳一郎・文藝春秋)には大衆も共犯者だとは書いていなかったと思います

「云うことばを知らない」と叫んだ部長はそのご社長、会長、相談役にのぼりつめ、先年なくりました


Hさんの顔を思い出したのは次の記事がきっかけでした:


 
「ついに産経新聞が小沢を逮捕したぞ」

 検察庁内でこんな嬌声が上がったのは1月13日のことだった。昨年の3月以来、小沢一郎という政治家に対して、もっとも厳しい論調で臨んでいたメディアのひとつ産経新聞のウェブニュースが、小沢を「逮捕した」という。いったいどういうことだろうか。

 その前の日の小沢幹事長の定例会見を報じる際、産経新聞は一枚の特別な写真を使った。それは、正面を向いて話す小沢氏の前に不自然な4本の黒い縦線が入っているものだった。



「牢屋の柵をイメージしたんだな。確かにこれはやりすぎだ」
 産経新聞の政治部記者でさえ顔をしかめる。あまりに露骨な印象操作だ。産経新聞に聞いてみた。

「テレビカメラの三脚越しに撮影された写真です。手は加えていません」(広報部)

本当だろうか。その会見場には筆者もいた。確かに込み合っていたものの、身動きができないほどではない。しかもテレビカメラの三脚の隙間にはスペースがあり、十分、移動できる余地はあった。それに、何もこの写真を使う必要もない。

 記者クラブメディアによるこうしたイメージ操作は今回が初めてではない。

(出典: 週間朝日 一月二十九日号 上杉隆 「検察の狂気」抜粋)

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昔、あるトーク番組で某芸人がK察に捕まった際、写真を撮る段階で、「歯を見せるな!」「なんやその表情は!」と表情に色々と注文をつけられ、もうどうでもええわ―と、不貞腐れた表情になった時、やっと「OK」が出たという話をしていたのを思い出しました。
「だから容疑者の写真は悪人面やねん!」―って……
| 美樹 | 2010/01/25 2:25 PM |

「人の不幸で飯を喰う人々」は、昔は嫌われ者でした。
戦後いつ頃か、金の魅力に引かれて私達は変わってしまった。医者は金持ちに成れる・不幸を記事にし売る生業をジャーナリストと呼び、金の為なら事件を作る警察・弁護士……
到頭このような処まで来てしまった。
| 雪枝 | 2010/01/25 10:52 PM |

はじめまして。いつも勉強させていただいております。医療においてもメディアスクラムの恐ろしさはしみじみ感じており、日本の医療は実質、前線後退から崩壊を歩んでおります。可視化、クロスオーナーシップというのは国民にとって決して他人事ではありません。萎縮医療の促進ということにおいて、既に甚大な被害を被っております。ただ、病人にくいのですが。トラバさせていただきました。
 こういう事は海外にいる方が、実によく見えますね。
| 欧州の消化器科 | 2010/01/26 11:24 PM |

民主党も検察の可視化チームなどが出来始めているようですね。
でも、自民党はそれは、検察への圧力だ、と反論していました。
Hさんは本当に気の毒ですね。
摂食障害は今の世の中でも、なかなか、いいお医者さんにあたるのは難しいし、セラピストと共同作業で治療しないといけないのですが、現在でも難しいです。
その中で、Hさんの時代に治すお医者さんがいたかどうか難しい事だったでしょう。
ところで、B型になるってどうしてですかークスン(U_U)。。。
B型に偏見持ってるなんて悲しいですぅ(ノ_σ)クスン
| ちぎ | 2010/01/27 2:22 AM |

●「歯を見せるな!」「なんやその表情は!」

のような乱暴な物言いは警察だけでなく中学校の先生にもいることを囲碁の依田紀基氏のブログで読みました。このブログは始まったばかりですがオモシロイです

http://blog.goo.ne.jp/yoda_norimoto/

どうでも良いようなことで暴言をはくコドモオトナが日本には多いかもしれません

●いつ頃か、金の魅力に引かれて私達は変わってしまった

おのまが銀行員でカナダ勤務だった1985年から1991年の6年間で様変わりしたのは実感します。進む方向が悪かったですね

●医療においてもメディアスクラムの恐ろしさはしみじみ感じており

たくさんの医者が具体例をあげながらメディアの悪辣さを糾弾しておられるのをみて常々敬服しています

●B型に偏見持ってるなんて悲しいですぅ

偏見ではなく正見ではないでしょうか。自分もB型だからよく分かる(笑)
| おのま | 2010/01/27 5:34 AM |

現在社会学を専攻している大学生です。
マスコミ問題という講義でH氏(名前は記憶の通りであっていますよ)の新聞記事が取り上げられました。
一回目の授業でその新聞のないようを、二回目の授業で自殺された話と、虚偽の報道をしたことが公になり修正された記事を取り上げた講義でした。

一回目は、若輩者ながらH氏に同情の念を抱きましたが、二回目の話を聞きメディアの現状について疑問に思いました。
私はこの当時生まれていませんので、なんとも言えませんが今でもセンセーショナルな、人の興味をひかせるように過激に書かれた記事があると思います。
何度虚偽の報道を誤魔化しても、根本的に変わろうとしない新聞社やテレビ局など発信者としてのメディアは何なのでしょうかね。
| 大学生 | 2013/06/12 2:10 PM |

三年前のブログにコメントをいただきありがとうございます。針ヶ谷博さんという名前で正しいと教えていただきありがとうございます。

針ヶ谷さんがあいさつ回りのときにおのまを静かなまなざしで見てちょっとうなづいた瞬間は今でも鮮明に蘇ってきます。

無実の人を殺人者に仕立て上げたメディア、警察、検察の本質はそのまま今の日本にも残っています。そういう底流がある日本が良い国であるはずがないし、経済が発展したとしても閉塞感から脱出することはできないと確信しています。

メディアを含めた権力者側が強者で無辜の大衆が弱者だった時代はネット世界の出現、発展によって終焉を迎え、全員が対等の世界となりつつあります。

若い方々におかれてはモノゴトの真相を正しく認識し、権力側が作り出す虚偽、不正を許さない姿勢を貫かれるよう期待します。
| おのま | 2013/07/01 8:21 AM |










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