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林雨 第四十回 日本@2009年2月
koujunnsha 林雨 第四十回  日本@2009年2月  小野冬生

http://www.japancanadajournal.com/



二月、某大学から講演を頼まれて日本に行ってきました。

今は歴史に残る大きな変わり目にあるというのが大方の見方ですが、そういう節目だとして二週間強の滞在で見た日本の風景がどんなものであったかについて書きます。素朴な心象描写であってさしたる提言、意見などはありません。


日本は先進国の中でとりわけ不景気だということなので実際はどうかを行く先々で訊いたところ倒産しそうなところから全く影響がないところまでと千差万別でした。


一番ひどいのは京都で有名な一流料理店が東京に出した店でした。鮨カウンターの向こうにシェフが三人。客席は筆者と昔の同僚のふたり。昼から誰もお客がきていない、去年の秋口にくらべて客足が半分になっているといいます。

ふたりが払った料金は二万円。仮にそういう状況が毎日続くとしたら一ヶ月の売上は六十万円。働いているのがシェフ三人、店長、ウェイトレスの五人だとしてひとり頭で十二万円。家賃、光熱費、材料費がでません。


高級飲食店は総崩れかというとそういうわけでもなく丸の内オアゾビルにある某店は満員の盛況でした。

酒も肴も極上で値段は安くありませんが三菱村のサラリーマンという上客が控えているせいかもしれません。


東京で常宿としているホテルは約四百室ありますが最初に泊まった晩は百室も埋まっていないとのことでした。

関西から北陸を回った後ふたたびそのホテルに戻ったのですが朝はやくおきて廊下をみると新聞が配られている部屋は三室にひとつくらい。稼働率三割では損益分岐点を下回るのではないでしょうか。


都内のタクシーに乗ってどうかと訊いて良いという運転士がいないのはここ十数年同じですが、今回は一月から一段と悪くなったそうです。

町中でタクシーに乗る人が少なくなったし、ホテルで開かれるパーティーの数が減っているそうです。秋にくらべて三割減というのが大方の話でした。


金沢で乗ったタクシー(二台)も客が減ったと言いましたが東京の運転士たちに比べると余裕があってくらしに困ることはないとのことでした。普段からの備えがあるのでしょう。


日本に行くたびに水天宮にある手ぬぐいの店に寄っています。手ぬぐいなどは不急不要のものだから売上が落ちていると思ったのですがまったく落ちていないそうです。
 
不急不要でも安価で使い勝手の良い品なら売れるのでしょうか。日本の行く末を占うヒントになりそうです。


総じて日本の経済は三割下落している感じだったと某社の社長夫人に云ったところ、たまにはそういうことがあっても良いのよ、物欲にとらわれてきた日本人に対して神様が休みなさいと云っているのよと返ってきました。

そういう風に考えるひとがいるところに日本の未来に光明があると感じました。


話はがらりと変わりますが、筆者が夙に評価してきた佐藤優の本がどの本屋に行ってもずらりと並んでいました。

しかしその内容たるや「国家の罠」と比べて恐ろしく劣化しています。田原総一朗とつるんでいる姿には目を覆いたくなります。商業主義に乗った佐藤氏にどういう思惑があるのかは知る由もありませんが米原万里が生きていたらあなた何を考えて生きているのと一喝されるのではないでしょうか。
 
銀座、交詢社に行ったら岡本行夫の講演会があると出ていました。あの人の話を聞いて何か得ることがあるのでしょうか。
 
テレビではみのもんた中川昭一を数日にわたって叩いていました。不毛の報道としかいえません。

戦時中でも軍の暴走を批判していた石橋湛山のようにまっとうな言論人がいない日本の近未来はやっぱり暗いのかもしれません。

2009年3月2日(月)@ 北バンクーバー

交詢社
http://www.kojunsha.or.jp/

石橋湛山

私が、今の政治家諸君を見て一番痛感するのは、『自分』が欠けているという点である。 『自分』とはみずからの信念だ。自分の信ずるところに従って行動するという大事な点を忘れ、 まるで他人の道具になりさがってしまっている人が多い。 政治の堕落といわれるものの大部分はこれに起因すると思う。

政治家にはいろいろなタイプの人がいるが、最もつまらないタイプは 自分の考えを持たない政治家だ。 金を集めるのが上手で、また大勢の子分をかかえているというだけで、 有力な政治家となっている人が多いが、これは本当の政治家とは言えない。

政治家が自己の信念を持たなくなった理由はいろいろあろうが、要するに選挙に勝つためとか、よい地位を得るとか、 あまりにも目先のことばかりに気をとられすぎるからではないだろうか。 派閥のためにのみ働き、自分の親分の言う事には盲従するというように、 今の人たちはあまりに弱すぎる。
たとえば、選挙民に対する態度にしてもそうである。 選挙区の面倒をみたり、陳情を受けつぐために走り回る。 政治家としてのエネルギーの大半を、このようなところに注いでいる人が多過ぎる。

http://www.ishibashi-mf.org/


http://blog.with2.net/link.php?310164

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| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 2 | 13:02 | comments(3) | trackbacks(0) |
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 佐藤優はどうやら、出版社に言われるがままに何でも書く男らしく、最近では、例の田母神が、核武装を主張した(もちろんゴーストライティング)本の帯で、絶賛したりしていまして、左右双方のご機嫌をとるようなポピュリズム的言動を行っているだけの底の浅い人物のようです。
 劣化している既存左右言論を超えることを期待されていたのですが、単なる右顧左眄(文字通り)の男だったようで。
| 眠り猫 | 2009/03/04 6:12 AM |

某社の社長夫人の言はある意味正しいとは思うのですが、普段から爪に火をともす生活をしている者からすれば、三割下落は手痛く、今日明日を如何生きるかがかかっているのに、「休みなさい」というのも浮世離れしていて説得力がないように思うのですが……
余裕がまだある人と、余裕が最初からない人。
どれくらいの規模の社長夫人かわからないので、一概には決め付けられませんが、金銭の余裕は心の余裕にも繋がると思うので。
ああ、この「心の余裕」も一概には決め付けられませんね。貧しくとも心の豊かな人はいますし、その逆も然り。
| 美樹 | 2009/03/04 2:41 PM |

佐藤優は筆力があるし体制側から裏切られてもそれを逆手にとる力があるのだから粗製濫造に走って欲しくないです。

日本は国富を適正に分配すれば三割減でも平均的な国民が水面下に沈まないでくらせる国だと考えます。

平均的な日本人には政局やスキャンダルなどで時間と給料を稼ぐ政治家ではなく国政にまっこうから取り組む政治家を応援し、視聴者を低次元な水準に置こうとするみのもんたや田原総一郎などをボイコットして欲しいです。
| おのま | 2009/03/04 3:13 PM |










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