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伝聞・日本の軍人・ 2
我ながらとりとめのない話をしているよなと反省していますが、まあ書き始めたからには続けましょう

ほとんどの時間が平凡と退屈で埋め尽くされていた一介のサラリーマンの話。何か役にたつとか、ワクワクするとかいう話にはなりませんが、日本にいるだけでは分からなかったろうなということを書いておきたいのでかんべんしてちょんまげ


ひとくちにサラリーマンと言っても、時代や場所によって日常は大いに違ってきます

ラテンシンガー・ Masayo さんのブログを借用すると、藤沢ー東京を通勤した十余年はこう:

帰りの電車久々の超満員だった。サラリーマンは行きも帰りもこんな体験してるのか?と改めて思う。不自然に近すぎる距離感と微妙にまっすぐに立ってなくて、皆気配を消しながら自分の降りる駅をじっと待つ。毎日これならツアーの長距離の方が耐えられそう。皆様ご苦労様です。

オノマは小遣いの殆どをグリーン車の定期券につぎ込んだから藤沢ー東京は楽勝でしたが、東京から有楽町までの一駅は Masayoさんが書いた通り。うまいねえ「気配を消しながら自分の降りる駅をじっと待つ」

六年ぶりに東京勤務になったとき 電車に乗ってるサラリーマンたちってまるで幽霊だ と思ったものです


うって変わってシンガポールの四年

通勤は運転手つきの車で十五分。住まいは門番、テニスコート、プールが付いている高級マンション。日本にはない豪華なゴルフクラブ。高い給料、安い酒

バンコク、ジャカルタ、クアラルンプールの駐在員はもっと上ですが、それでも日本のサラリーマンが知ったら怒り狂うかもしれないぜいたくなくらしをオノマ係長は経験しました。ソータローさんが二万五千円のバランタインをバーにキープしているという話で騒ぐ資格ありません

ちなみにカナダ時代は東京とシンガポールの中間で、カナダの五大銀行の社長さんたちと同じくオノマ社長もみずから車を運転して通勤しました。サラリーマンならカナダのスタイルが良いのではないでしょうか。ぜいたくではないし、気配を消す必要もない


さて、キングスホテルのQラウンジ

英語のおぼつかないリサ嬢との話ははずみません。ビール一本のんで勘定を頼みました

来て早々に引き揚げるのが悪いような気がします。勘定を待つ間、リサ嬢から家にはバスで帰る、タクシーだと四百円かかるということを聞き出し、勘定を払ったあとリサ嬢にタクシーで帰りなさいと五百円を渡して退散

なにゆえに次の夜もQラウンジに行ったのかが不可解。サラリーマンの惰性だったのでしょうか。或いは熱帯にある妖しい力に導かれたのか。シンガポールに着いた日から頭は朦朧とし夢の中で泳いでいるような感じでした。インドネシアに行くともっとツオーイ妖気が漂っています。体験しないと分かりにくいでしょうが、ほんとです

ホステスは他にもいたのですが席にやってきたのはまたしてもリサ嬢。弾まない話。ビール一本。お勘定。五百円。退散

おどろいたことに三日目もリサ嬢がやってきました。前世のさだめか、アパートに移るまで上記のパターンを繰り返すこと一週間

一週間のあいだにリサ嬢は、昼間は小学校の先生をしている、弟がドイツの大学に留学している、学費は私が払っているというようなことを話しました

酒場の話を鵜呑みにするほど純情ではありませんが、さして悲惨な話でもないし、同情を買おうというう様子もなかったからたぶん本当なのでしょう


リサ嬢から訊かれたので空いていると答えたら、日曜日の朝、中国街を案内してくれました

化粧を落とし、太ももまでスリットの入ったチャイナ服の代りに地味な姿で現れたリサ嬢に連れて行かれたのは映画館。かかっていたのは戦争映画。中国語だったのでよく分かりません

そのうち戦闘シーンが始まり、しばらくすると日本軍がやられました。場内に響きわたる喚声と拍手にオノマはしばし呆然。傷ついたというか、寂しいというか


映画をみたあと屋外の食べ物やが並んでいる通りに行き食事

たどたどしい英語とうって変わってリサ嬢は中国語で歯切れよく注文をします。でてきた料理の皿の多いこと、味の良いこと、そして勘定の安いことに感心し、リサ嬢に料理の名前を紙に書いてもらいました。きれいな字でした。漢字

数日あと、会社の先輩と一緒に同じ店に行き紙をみせて注文しました。味が良いのは変わらなかったのですが、勘定書きはニ倍の値段でした。なんだ、ちっとも安くねーじゃねえかと言われました

日本人だけだとぼられることを知りました


中国茶を飲みながら話すリサ嬢のたどたどしい英語をオノマはビールを飲みながら漠然と聞いていたのですが、次のひとことで愕然。目の玉が飛び出るかという思い

私は親から日本軍がどんなにひどいことをしたかという話を聞いて育った。子供の頃から日本人を殺したいと願ってきた

ドドドド
コ、殺したい

リサ嬢の目がギラリと光る
危うしオノマ天狗
ここで殺られるのか
敵が持ってる武器は何だ
もしやビールに毒薬

というのはウソ

リサ嬢の目はおだやかで殺意などみじんもありませんでした

オノマは、へーそうなんだと応え、自分が日本人ではないような振りをしたものです。でも内心は動揺していました

中国人やマレイ人やカナダ人からお前は日本人じゃないみたいだと言われたことがあります。日本人じゃないみたいというのはほめ言葉。彼等が内心では日本人を好きじゃないのだと分かります

外国にいるときは日本人の気配を消すのが賢いです

日本人であるまえにニンゲンであれ などと香ばしいことを言うとブーイングくらうか


思うに、リサ嬢は殺意がなくなっていたからそういう話をしてくれたのだろうと思います

ときたまシンガポール人のあからさまな、あるいは隠された殺意、悪意を感じることができたのはリサ嬢のおかげであったのかもしれません

日本軍が負けると喜ぶ世界なのです。そういう世界を作った日本人がいたのです


一介のサラリーマンが伝えたかったのは:

日本にいたら分からなかった日本人に対する強い感情がシンガポールにあったということ

加害者は忘れても被害者は忘れないということ

加害者の子孫が知らない歴史を被害者の子孫は知っているということ

だから、あの戦争が100%侵略戦争であったわけではないと言うのなら、相応の覚悟と理論武装をしてから言いなさい、田母神論文に共感する部分はあるけれど、粗いから推すわけにいかないということ

我田引水、唯我独尊 おおいに結構、でも世間相場もごらんなさいということ

こういう話を聞いて自虐的史観だと指差したりするなよということ

レイプされた日本の女性に隙があったと言う方が自虐的なんだよということ

などでした


アパートに移ったあとにQラウンジに行ったかどうかは覚えていません。オノマよりあとに赴任してきた同僚がキングスホテルに滞在したのでその時に行ったかもしれません。でもそこでリサ嬢に会ったという記憶がありません

四年のシンガポール時代にリサ嬢にばったり出遭ったことが二度ありますが、それは別のときにでも



ブギス・ストリートはオノマがいた頃から変わり始めていました。ググってみるともはや昔の面影はないようです。お化けがでてきそうな陰翳があって面白い通りだったんだけどね

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 おのまさんはご存知でしょうが、日本軍はシンガポールでも虐殺をしました。「昭南島」の虐殺といわれ、2万人の華僑が、理由もなく殺されました。
 当時からシンガポールは、英国との関係が深く、また華僑も多い都市でした。日本軍の主敵はイギリス軍だったので、住民に名前を書かせて英語で書いたものを皆殺しにしたのです。イギリスへのスパイの可能性があるということで。
 客観的にみると理不尽も甚だしいですが、当時の軍人には、それがもっとも簡単なスパイ排除の方法で合理的だったわけです。
 しかし、そんなことをされた人々が忘れるはずもありません。右翼は、南京大虐殺云々は騒ぎますが、この昭南島虐殺のことは騒ぎません。軍の記述が残っている事実だからです。また、このようにして、戦後シンガポールが紆余曲折をへながら独立したからと言って、それが日本のおかげ、っといいたいなら、ぜひ現地で日本の街宣右翼がやっているのと同じことをやってみればいいでしょう。
| 眠り猫 | 2008/11/12 10:52 AM |










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