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破綻 3 アメリカ
実際にはもっと細かいことがあるのですが、ビジネス界にいたことの無い方のために大筋を書きます



記憶はさらにさかのぼって1971年

おのまがカナダへ行く一年前。大阪支店の外国課に勤務中。下っ端で忙しかった

アメリカはベトナム戦争のまっただなか。景気は良かったが、財政赤字、インフレーション、貿易赤字ともに悪化の一途をたどっていた。人間でいうと、はしゃぎすぎ=躁病、食いすぎ=肥満&糖尿病 というところ



第一次大戦が終わったあと戦勝国が敗戦国・ドイツに対して過酷な経済制裁を科したためにヒトラーが生まれたというおおざっぱな絵がある

この教訓を汲んで、第二次大戦の勝者アメリカ、イギリスはドイツ、日本をいじめるかわりに経済援助をした。他にも理由があるが省略

経済援助のひとつにあまい為替レートがあった

知らない人のためにざっと説明:

アメリカのゼニス社がテレビを一台100ドルで作っているとする

日本のソニー社がテレビを一台10,000円で作っているとする

今の為替レートは1ドルがおよそ100円
よって100ドルはおよそ10,000円
両社のテレビの値段はほぼ同じ

四十年前の為替レートは1ドル=360円
よって100ドルは36,000円
30ドル弱で10,000円

ソニーのテレビをアメリカにもっていけば30ドルで売れる。アメリカ人はソニーを買う

かくのごとく円をドルより安くしていたから日本はアメリカへの輸出をのばすことができて経済がうるおったのである

ちなみにゼニスのテレビは滅びた



アメリカもイギリスも外国を助けているうちに自分が疲れてしまった。先に疲れたのはイギリス

イギリスの通貨、ポンドはドルと並ぶ世界の基軸通貨であったが、おのまが銀行に入った1967年にはどんどん弱くなっていく最中で、年末ちかくになってポンドは切り下げられた:

1ポンド=2ドル80セント ⇒ 1ポンド=2ドル40セント
1ポンド=1008円  ⇒  1ポンド=864円

ポンド切り下げのあとはドルが切り下げられるだろうというのが世界の常識になった

1969年には日本の円やドイツのマルクを持とうとする投機が殺到していた

1ドルで360円買える

1ドルが100円に切り下げられたら、360円は3.6ドルになる

1ドルがあっというまに三倍以上に増えるんだから円を買わないてはない



1971年の年初からドルはいくらになるだろうかという話が新聞や雑誌で話題になっていた

専門家は1ドル=330円とか340円になると予測するひとがほとんどで職場の先輩達も右にならい

おのまひとりは300円になると言った

みんなに馬鹿にされた。そんなことしたら日本はつぶれる、20%の切り下げなんてありえない・・・



ある日、東京から為替の専門家が大阪にやってきて取引先のために為替の講演会をひらいた

仕事が忙しくて出席できなかったおのまは、どういう講演だったかをあとで訊いた。330円位になるという話だったというのでフンと思ったのだが、ドル切り下げのタイミングの予測をしたというのでホーと思った

切り下げだけでない。経済の流れの変化がいつ起きるかというのはビジネスをやる上で大事である。詳しい説明は省くが為替変化のタイミングがわかればそれに合わせて儲けることができるし、タイミングを外せば損をする

損をする例:

ソニーにあわせてゼニスも30ドルでテレビを作るとする

ドルが切り下げられて360円から100円になるとする

10,000円は100ドルになる

ソニーのテレビは10,000円で作っているから100ドルになりアメリカでは売れなくなる


ホーと思ったあとで聞いた答えにおのまはのけぞって叫んだ。そんな馬鹿なことがあるものか

専門家のご託宣はこうであったという。ドルの切り下げは沖縄経済に大きな影響を及ぼす。よって沖縄が日本に返還されるまでドルの切り下げはないだろう

沖縄の返還があるまでドル切り下げはないだろうだなんて、よくもそんな話をお客さんにするもんだ。極東の小さな島の経済を考えるほどアメリカの施政者は優しくないよ。切り下げはもっと早くやってくるにきまってる

このオカルト講演をした人が数年あとにオノマの上司になるとは夢にも思わなかったが、それは本題ではない



大蔵省の通貨マフィアと呼ばれる人種を含めて日本の専門家はドル切り下げの幅とタイミングを読み違えた

読み違えたというか、そもそもが現在の世界状況を見ないまま、自分に都合の良いシナリオをつくってことたれりとするから近未来の予測などできるはずがない。いまでもそういうのがしょっちゅうある

1971年12月18日、ワシントンで開かれたG10(先進十カ国)会議でもって1ドル=308円プラス・マイナス6.8円と決められた

現実には308円マイナス6.8円=301円で推移した。誰の予想よりもおのまが一番近かった

沖縄の返還は1972年5月15日であった

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| おのまのプロフィール | 沖縄 | 01:28 | comments(3) | trackbacks(0) |
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 私は金融については素人ですが、それでも20年以上に及ぶ民間会社生活で、ある程度の知識はあります。
 その目で、日本経済新聞や、証券アナリストの言うことを見ていると、「自分が信じたいことを言っている」としか思えません。
 今の株安。東京市場で、12000円割れの状況の3か月前。株屋さんたちは18500円ももうすぐ、と言っていました。そして、バブルの夢が忘れられない個人投資家は、株は右肩上がりに上がるものだと信じて、日経を読んで株を買い、そして今大損しています。
 金のない私は、先を読めたけど、株を買っていないので、損はしてません。
 そんなものかなと思います。
| 眠り猫 | 2008/09/20 5:21 PM |

証券会社にとって個人客の大半はコイズミ郵政選挙のときのB層のようなものではないでしょうか

おのまもB層。下がりはじめる株を買わされたり、逆にいそいで売らされたとたんにがんがん上がったりしたものです

| おのま | 2008/09/21 3:49 AM |

 実を言うと、叔父が証券マンだったのですが、その叔父が言ってました。証券会社にとって一番の顧客は大手法人投資家。それで、普段は、個人投資家に株を持たせておいて、上がりそうになると売らせて、法人投資家に買わせる。下がりそうになるとその逆をする。だから、個人投資家で、証券会社の言いなりになって儲かるはずはない、のだそうです。
| 眠り猫 | 2008/09/21 6:36 AM |










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