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林雨 第二十七回  「切々たる哀しみ」
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林雨 第二十七回  「切々たる哀しみ」 小野冬生

「アフガニスタンの最近の情勢と世界の新たな関心について」という論文を読みました。故国が荒廃に曝された者の切々たる哀しみに充ちています。

レシャード・カレッド
1950年、アフガニスタン生まれ。69年来日、京都大学医学部卒業。86年、日本国籍取得。大阪、天理、松江など各地で病院勤務、93年に静岡県島田市に「レシャード医院」を開業。地域医療に貢献する傍ら、パキスタンやカンボジアの難民キャンプでも医療奉仕活動を続け、96年に毎日国際交流賞を受賞。


アフガニスタンでムジャヒディンやタリバンがどのようにして生まれていったのかを淡々と述べ、最後にこうくくっています。

アフガニスタンにとっては(日本の)自衛隊による支援が必要不可欠とは思えない。

アフガニスタン国民は日本が(アメリカのように)自分の利益のみを押し付けている国ではないと思っている。

このような良い印象を軍隊の派遣によって損なうことのないよう心から願っている。


 .▲侫ニスタン近代史のダイジェストです:

ソ連軍侵攻に対してアフガン人の子供から老人までがムジャヒディン(イスラム戦士)として十年戦った。

ソ連軍の敗北をもくろむ米国は多量の武器、弾薬をムジャヒディンに配り、軍事訓練を行った。オサマ・ビン・ラディンもソ連軍と闘った。

ムジャヒディンの一部は同時に犯罪行為を行なっていた。略奪、レイプ、市民虐殺・・・

十代の少女が二名、ムジャヒディンに拉致されて性的奴隷となっていた。

イスラム神学生が武器をとり、少女達を救った。「学生達」という意味の「タリバン」がアフガニスタンの新たな戦士として誕生した瞬間である。

麻薬撲滅にも力を入れたタリバンをアメリカは応援し、武器を供与した。

アメリカの支援を受けていたオサマ・ビン・ラディンは祖国・サウジが米軍に占拠されていることに気が付いた。

アメリカはオサマ・ビン・ラディンをテロリストと呼んだ。オサマをかくまっているとしてタリバンを空爆した。

◆.▲瓮螢は自らがそだて上げた勢力としばらくのあいだ蜜月関係を続け、やがて彼らをテロリストと呼んで攻撃するパターンを繰り返してきました。ノリエガ、オサマ、サダム、タリバン・・・
 
「テロとの戦いは永遠に続く」というブッシュの言い草は「テロとの戦いと銘打って、永遠に軍産の繁栄をはかる」ということでしかありません。

「国際貢献」とか「国益」とか「テロ撲滅」というスローガンを叫ぶことによって思考停止に陥ってしまうことの危ふさを思うものであります。

いまの日本がかつて中国で戦争に突入していった頃の姿とダブって見えることに切々たる哀しみを感じます。


Thursday, December 13, 2007 @ 北バンクーバー
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林雨 第二十六回  東ベルリンの銀行員
林雨 第二十六回  東ベルリンの銀行員 小野冬生
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まだベルリンの壁があった1984年。

経済援助の話のために東京から東ベルリンに出張したことがあります。

電灯の灯っていない暗いオフィスで交渉している間、相手の銀行員を気の毒に思っていました。

交渉が終わり食事。お互いがどういう暮らしをしているかを話しました。

会社から四十九キロ離れた藤沢市の六十四坪の敷地、四十二坪の家に住む自分。ベルリン市内にある大きな家に住んでいる相手。

休日は庭いじりや音楽会を楽しむ相手。休日はひたすら眠る自分。

何でおいら達がきゃつらの為に援助しなきゃいけないの。

2007年。

日本で働いている現役の諸氏は昔の自分と変わらないくらしを続けているようです。何故だ。

ある月刊誌とある医療ブログを読んでいてひらめきました。

赤の他人を助けるために自分をすすんで滅ぼす「御人好し」の政権は(たぶん日本を除いて)この世に存在しない

「正論」12月号 236頁 関西大学教授・李英和

アメリカという国をドラえもんの「ジャイアン」にたとえるテレビ文化人が良くいますが、アメリカってジャイアンほど気のいい奴じゃないと思いますがどうでしょうか。 都合のいいときだけくれくれ象しやがって、日本が困ったときは決まって「オラは知らんけん!」といっているような気がします。

「ほねまであいして@奴隷院長の日々」11月12日・あかがま先生 

ふたつを読んで「思いやり予算」なる代物は 世界に唯一の「御人好し」外交が生んだ傑作ではなかろうかとひらめいたのです。

1978年にベトナム戦争で疲弊した米国が日本に対して駐留米軍経費の一部肩代わりを求めたときに始まった「「思いやり予算」は「日米地位協定」を逸脱した違法行為ですが、どういうわけか今も続いていて、金額は当初の62億円から2000億円の高額になっています。

1978年  62億円
1980年  374億円
1985年  807億円
1990年  1680億円 
1995年  2714億円
2000年  2567億円
2005年  2378億円
2006年  2326億円
2007年  2173億円

1995年に急増したのは米軍の娯楽・保養施設費用まで負担するようになったからです。「甘やかし予算」と改名しなかったのが不思議です。

米国は経済が最良、最長の好景気を享受していたクリントン時代(1992−2000)、日本はバブル崩壊、阪神大震災などで経済が低迷し、会社倒産、リストラ、ホームレス、自殺者が増えていった時期です。

日本人の犠牲によってアメリカにみつぐの絵をもって日本外交の成果、国際貢献と胸をはり続けること三十年。

わが「ひらめき」は当たっていました。

東ドイツには長年にわたってソ連軍が駐留していましたが、その費用はソ連が負担していて、東ドイツは「思いやり予算」をびた一文だしていません。

ブッシュの石油会社から高い油を買ってブッシュの軍艦に只で給油してあげる「国際貢献」は9/11の犯人たちとの戦いだということで始まったものですが、いまやニューヨーク市民の半数が米政府の9/11コミッション・レポートの内容を支持していません。



当初はたわごとだと云われた「9/11はブッシュの自作自演」説の支持者が増えつつあります。ご覧になった方も多いと思いますが念のために「9/11ブッシュ自作説」を説明した動画をご紹介します。見終わるのに約三十分かかります。

http://www.asyura2.com/07/war92/msg/330.html

2007.11.14 Wednesday @北バンクーバー

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原稿: 林雨 第二十五回 公人のムイミな言は国富の浪費

きょうの日記はふたつあります。

こちらの日記はすでに書いたものを焼き直したものなので退屈です。

もうひとつの日記「イーサン・ハント@くも」のほうが面白いです。たぶん。そちらを上にもってこようとしたのですが できなかった。

ちなみに イーサン・ハント とは映画「ミッション・インポッシブル(スパイ大作戦)」の主人公。くわしくはググってください。


林雨 第二十五回  公人のムイミな言は国富の浪費  小野冬生
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数年前、はじめてテレビで安倍晋三を見た時 かれの話しぶりの幼いことにおどろき「安倍を日本の指導者にしてはならない」とブログに書いたのがつい昨日のように思えます。

多くても一日の訪問者が五百人のブログはしょせん蟷螂の斧(とうろうのおの)。マスコミは安倍晋三の人気を演出、ついには日本国首相に押しあげました。いいのかいそれで、いずれ安倍という個人が崩壊するんじゃないのかいとみていました。

案の定、一年で安倍はノイローゼ、自ら降板。自分に能力がないことに気がつかず、首になるまで暴れまわった田中真紀子にくらべればましというものですが、まあ田中外相、安倍首相でもって日本はおおいなる浪費をしましたね。大なるかな田中真紀子や安倍晋三をもちあげたマスコミの罪 です。

もちろん 能力のないふたりを登用した小泉純一郎の罪が最大ではありますが、彼は自らの保身のために権謀術数を尽くすという 政治家として当然の所業をしたまで。それに迎合してはマスコミの存在価値がなくなります。ネット世界でマスゴミとからかわれる所以です。

マスコミは政治家がムイミな言を発したら、ただちにたたかないといけません。安倍が降板したあとになって「戦後レジームからの脱却」というのは分りにくかった、定義もはっきりしていなかったと云われてもねえ・・です。庶民とは次元の違う特殊な世界で息をしているノーテンキな外交官OBの浅知恵を安倍がしゃべっても庶民ははじめから相手にしてなかったのに・・です。

モノつくりの会社は不良品を作ると損失を計上します。不良債権をつくった銀行の支店長には降格や減給が待っています。私も経験しました。しかし、日本の政治家や外交官はムイミな言をのべてもお給料が減りません。彼等はみずからがムイミな言をろうするたびに日本の国富を浪費していることを認識もしていません。

浪費癖のある官僚を首にするのが政治家、政治家を首にするのが選挙民、選挙民に事実を伝えるのがマスコミですが、この一連のシステムが劣化しているのが今の日本といえましょう。日本という体が無能な官僚、無能な政治家、無能なジャーナリストという血栓で倒れちゃったという感じです。

新内閣が発足したいま、日本の国富を浪費する政治家を引退させるのがジャーナリストの重要な使命であると知って、政治家のムイミな言をたたき、政治に活(かつ)をいれるマスコミになって欲しいと切に願うものであります。

以下 福田康夫のムイミ のサンプルです。(カッコのなかは何故ムイミかという論を述べるときの参考):

インド洋での給油活動は対外公約である

(だから何なの。対外公約の前提に自国の意思がある。自国の意思を変えるかどうかという話をしているのに、公約であると云うのはムイミ。テロ特は時限立法である)

(政治家の領収証の改竄などについて一般論として)故意は問題だが思い違いもある。いちいち国民に謝らなきゃいかんというのも情けない

(故意でなくても事故は事故、罪は罪として処理される。間違いをおかしたら謝る。それが日本のならわし。いやなら日本人をやめてくれ)

(自らの「領収書あて名書き換え」について)
領収書を取り直す手間を省いた(余りにも姑息な言)
不正とかではない(領収証の改竄は不正である)
仕組みを協議して国会に出す(今ある仕組みの中で犯した犯罪から逃げようとする議論のすりかえ)

福田康夫の言を聞いていると「○○ロージン」ということばが浮かんできてなりません。

Saturday, September 29, 2007 @北バンクーバー

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林雨 第二十四回  「ビルマの花」 
林雨 第二十四回  「ビルマの花」  小野冬生

筆者には物心がついた頃から今にいたるまで、自分の体験した光景が一日に一度は心に浮かんでくるという妙な癖があり、数十年たった今でも幼児のときにみた光景を見ています。時代時代の空気もよみがえってきます。

若いころはそういう日々をつらく思う時期もありました。なにせ、現実は楽しいことばかりではありません。体験したすべての痛みをまいにち感じるのはしんどいわけです。

この年になると蘇ってくる幼児の自分を突き放して眺めることができ、また大概のことに対する耐性力ができていますからそういう癖のよさを見直したりもします。

どういうことかというと、毎日、何十年かの流れをみているうちに次に何がおきるかが分るようになるのです。筆者より未来の事がよくわかるという人は何人もいることでしょうが、そういう人たちも案外おなじような癖を持っているのかもしれません。

しかし、大概のひとは自分の一生をまいにち振り返ったりしません。目の前でサプライズがあると簡単にだまされます。

田中真紀子という虚言癖のあるおばさんが外務大臣になったときに拍手喝采したひとなどは正にそういう人で、なんであのとき騙されたのだろうと数年たって気がつく善人です。顔をみただけでわかると思うのですが、悪も嘘も善意に受け止めるのが善人ですから仕方ありません。

「善人」というのはしばしば「愚かな人」と同義に使われるらしいのですが、気にすることはありません。いまだに田中真紀子や小泉純一郎が良いと思っている「チョー善人」がいますから。

さて、チョー善人でも毎年いちどは戦争のことを思ったり、語ったりするのが八月十五日。その日にちなんで一冊の本を紹介します。まいにち戦争の光景を見ていて、耐性力ができているはずの筆者が涙を流すという本です。

戦記を読むと「殺伐」とか「悲惨」とかいうものがストレートに伝わってくるのが多いのですが、「ビルマの花 戦場の父からの手紙」(福田恵子著・みすず書房・1988年8月発行)に収められた娘・恵子にあてた秋庭昂(あきばこう)中尉が送りつづけた手紙にはほのぼのとした風景がたくさんあります。

昨日カラ コトリノ アカチャンニ 餌ヲヤッテイマス。  コトリノゴハンハ ミミヅヤ ハエヤ クモヤ ムシナドデ タクサンタベマス。 オトナニナルト カラダハ ウス茶色デ アタマト尾ガ クロク クチバシト アシハ 眞黄色デ トブトキニハ ハネニ シロイ紋ガミエマス。 トテモ ヨク慣レテ ヘイタイサンノ アタマヤ カタニ トマッテドコマデデモ イキマス。ダレノカタニデモ トンデイッテ トマリマス。
こうしたほのぼのとした手紙を85通送りつづけますが、さいごの数通以外はすべて色鉛筆で描いた鳥、花、山、船、子どもなどの絵がついていて、秋庭昂というひとの精神性や良き庶民のくらしぶりが伝わってきます。

秋庭は三十八歳で射殺されますが遺骨は未帰還。秋庭のそうした死に値する「大義」とは何であったのだろうか、実は大義などというのはマヤカシであって、あさはかな人間たちを指導者として仰いだ時代の犠牲者ではなかったのではなかろうかと粛然とさせられる絵手紙です。

小泉が悪の種を蒔いて六年。日本が不戦を誓って六十余年。

紹介してもチョー善人は読まないに違いないとは分っていますが、観念的に、あるいは善人的に生きていて、それでも戦争あるいは政治について語りたいというひとには読んでおいて欲しい本ではあるのです。

Wednesday, August 15, 2007 @北バンクーバー

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| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 09:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
林雨 第二十三回 戦争体験世代がいなくなる
月にいちどやってくる「林雨」@ http://www.japancanadajournal.com/原稿です。

コムズカシイ話はビールでも飲みながらリラックスして・・・読まないで昼寝するのがいちばんかも・・



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林雨 第二十三回 戦争体験世代がいなくなる 小野冬生

三週間ほどまえに久間章生防衛大臣が「原爆しょうがない発言」で辞任しましたが、じつに情けないものだと思いました。

情けないと思ったのは大臣の発言ではなく、大臣の発言を中抜きし、頭と尻尾をくっつけて「原爆を落とされたのはしょうがない」と言ったとはやしたてたことに対してです。

問題にされた発言:
米国は、ソ連が日本を占領しないよう原爆を落とした。無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったという頭の整理で、今しょうがないなと思っている


こうやって書かれたのをみると言葉が足りないとイチャモンをつけてつけられないことはないけれど、口からでる文章というものは会場の雰囲気とか話の流れとか話しかたとかというものと一体となっているので、その場にいなかった者が引用すると往々にして間違うから正確を期さないといけないし、いわんや「久間氏は広島、長崎の原爆投下を容認した」と曲げるなどは、だれか適当なのをみつけてきて悪人にしたてあげて自分は悪を憎む善人だとうそぶくジョージ・ブッシュと変わらぬ偽善の徒というものではないでしょうか。

あの原爆投下を是認する日本人は皆無にちかいし、久間氏が小泉首相に抵抗してブッシュ戦争を批判してきた自民党議員であるということを考えれば、彼が原爆投下を容認したりはしないだろうと思うのが自然だし、現に彼自身、原爆投下を容認していないと言っているのだから、なにを騒いだのだという苦々しい思いがいまだに去りません。

三十数年前、留学中にカナダ人の級友に「原爆をドイツにではなく日本に落としたのは人種差別のせいだろう」と言ったところ「ドイツにも無差別空爆があった」と反撃をくらったことがあります。当時はドレスデン空襲で数万人の市民が死んだことを知らなかったのでそれ以上の反論は出来なかったものです。

一般市民を大量に殺した原爆投下や無差別空襲は戦争犯罪であるという論があり、私もそれに賛成なのですが、あの戦争は全員参加に近いものがあったし、戦争の初期から日本軍が中国の一般市民に対して行っていた略奪、レイプ、殺戮のことから考えだすと、そういった技術論、法律論を重ねることにどれほどの意味があるのかと疑問を感じます。

非戦闘員を大量に殺すのが戦争犯罪だとして、ではひとりだけ殺した場合は罪が軽くなるのか、戦闘員と非戦闘員との区別をすればそれで済むのか、イラク人を殺している米軍は犯罪者だが、後方で米軍を支援している日本軍は無罪か・・・

「結局のところは巨大な狂気の流れの中で原爆投下になったのは停めようがなかったのかもしれない、議論してもしょうがないかもしれない」と思う人を糾弾できるリクツを私はみつけられません。

写真でみる久間氏はお爺さん、彼もあの戦争を戦ったのかというと1940年12月生まれ、戦争が終わったときは幼児です。

おなじ政治家でもこの六月、87歳でなくなった宮澤喜一になると真珠湾攻撃のときに22歳で、この辺のことは良く知っているでしょう。しかし関東軍がしかけた満州事変(1931年)は12歳。日中戦争が泥沼化していく時代をうっすら感じて育ったかもしれないというくらいでしょう。うっすら感じて育ったかもしれない世代がどんどんいなくなっています。

残される世代は国籍、民族、個人の恩讐などを越えて、猿族・ニンゲンがおかした大きな愚行をいちど総括するのが必要であろうと思います。さもないと揚げ足とり騒ぎを繰り返すだけの生をいきることになりかねない。

Friday, July 20, 2007 @北バンクーバー
| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 10:51 | comments(3) | trackbacks(0) |
林雨 二十二回 医療ブログの紹介
林雨 第二十二回 医療ブログの紹介 小野冬生

昨年から医療関係者のブログを読んでいますが、日本の医療事情はすごいことになっているなあという気持ちになります。

マスコミが医者をたたく、病院が株式会社になって利益追求を第一義にする、などなど。日本が狂っちゃったのは外務省だけではなかったか・・・

医療ブログのなかで人気ナンバーワンを争っている「がんばれあかがま」は当初「いやな渡世だなあ」というタイトルでしたが、医者の目からみる日本の嫌な面が小気味よく書かれています。
http://blog.m3.com/akagamablog/ 


日本の医療事情が門外漢にも分り易く書かれているので、私自身のブログで紹介しました。一部省略しますが、こういう内容です:

いやな渡世ですね、ご隠居さん

どうした、はっつぁん、うかねえ顔して。犬のフンでもふんだかい

今日ふんだのは猫のですよ。隣りに越してきたのがやなヤローでしてね、うちのはおもてで済ませてくるから楽だなんて喜んでやがる。あかがま先生も鼻つまんでジョギング・・

いえ、そんな話じゃないんですよ、いやな渡世ってのは

一人でも多くの病人を呼び込んで、必要のない注射してもうけようなんて病院があるって話ですぜ。なんだか銀座のクラブが客に高いシャンパンを抜かせるみたいじゃねえですか。銀座のクラブなんて行ったことねえから想像ですがね

はっつぁん、お医者のブログを読んだね。いや、結構。そうやって勉強するところがおまえさんのエライとこだ。エライついでだ、クラブの線をもうひと押ししてご覧

もうひと押しねえ・・・
「もうひと押し してちょうだいな 琴光喜」
「朝青龍 だけには勝てない琴光喜 なにか裏があるのかな」
「琴光喜 負けっぱなしでハガイイよ」
「ハガイイよ ハガイイ ハガイイ ハガイイよ 羽交い絞めでもやってみろい」

時間がかかるねえ。読んでるかたもお忙しい。てっとりばやく済ませてしんぜよう

政治家とか官僚とかいう方々は銀座のクラブで接待を受けておられる。受けておられるうちに、病院もクラブと同じサービス産業ではないか、知恵と工夫とごまかしでモーカルではないか、国が金だすことはないとお気づきになられた

日本の病院イコール銀座のクラブとあいなり、はっつぁんとは縁がなくなる・・・

どういう仕事であれ、ニンゲンは自分の仕事に特有の使命が何であるかを知って、それをマジメに果たすのが第一。もうけとか権威とかは二の次、三の次。インチキ、でたらめは論外。



そんなことを書いた数日後に介護ビジネスのコムスンという会社のニュースが流れました。私のブログの読者にとってはグッドタイミングのニュースでした。

冒頭に「狂っちゃったのは外務省・・」と書きましたが、紙面がつきました。こちらの事情は外務官僚・佐藤優の著書や政治家・鈴木宗男のブログを読むと良いでしょう。コムスンに負けない詐欺、犯罪まがいの話がたくさんでてきてあぜんとすること間違いなしです。
http://www.muneo.gr.jp/html/

Sunday, June 17, 2007 @北バンクーバー

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林雨・一気に解決してください
三年ほどまえ、オンタリオ州の教科書に反日的な「史実」を載せよういう動きがありました。中国人がやっていたのですが、これに対してある日本人(仮にSさんとします)が日本の総領事館に警鐘をならしたのですが、総領事館は反応せず、反日的な「史実」はカナダの教師たちの頭にも刷り込まれていきました。

Sさんの頼みで私は日本企業にも悪影響があるから問題提起するのが良いと、トロントで日本企業をとりまとめている人に話し、かれが在カナダ日本大使に働きかけました。一年後、Sさんから問題は静まったと聞きました。

最近Sさんから従軍慰安婦の問題が深刻だという知らせがきました。アメリカが発端になって騒いでいる問題ですが、カナダの首相・ハーパーはネオコンですから、アメリカの偽善的な外国バッシングに乗る点ではコネズミジュンイチローと良い勝負です。

こういう偽善バッシングが拡がるとSさんのように日頃カナダ人と付き合いの深い日本人は精神的に参っていきます。また日本企業も仕事がやりにくくなるのは今まで何度も経験しています。

そういう背景があって、以下を書きました:


林雨 第二十回 一気に解決してください 小野冬生

前回の「林雨」で「六カ国協議の枠組みの中で北朝鮮は拉致から逃れられない。北朝鮮を犯罪国であることを踏まえて要求していく」と胸をはった日朝国交正常化交渉担当大使・原口幸一閣下にエールを送りました。

同時に三月十五日から北京で六カ国協議の作業部会で日本外交がポイントを上げるのを期待しました。しかし拉致問題に進展があったという報道がありません。私の不注意で見落としているのでしょうか。

三月末に朝鮮担当大使は美根慶樹閣下に代わってしまいました。原口閣下が二年間でどんな成果を上げたのかさっぱり分りません。国連大使のときと変わらず、胸を張った空疎なイメージしかありません。しかしそう思うのはシロートゆえ、いつか原口閣下の成果が明らかになる日がくるのでしょう。

ところで私のようなシロートのところにもこれこれこういう反日運動がおきているという話を具体的な証拠を添えて持ってくる方がいます。

モントリオール在のSさんがそのひとりで、そういう話は外務省の出先機関に持ち込むのが良いでしょうと言うと、そうしたけれど埒があかないから知らせるのだ、何とかしてくださいといいます。

具体的な証拠を持ち込んでも外務省の出先機関がうごかないとは信じがたいとは思ってはいません。外務省が日本の国益に影響を与える事象に対する判断、行動が鈍すぎると思うことはよくあります。しかし彼らがいつも鈍いとは思いたくないので、今日は具体的なお願いをします。

アメリカがよくやる「外国に対する偽善的ないちゃもんつけ」がいま日本に対して行われています。

第二次大戦中に日本軍は朝鮮、中国の女性を拉致して軍関係者たち相手の売春婦に仕立てたのを謝れ
日本人がイルカを食べているのをやめさせろ

アメリカの「偽善いちゃもん」には必ず目的があります。あるいはもっと恐ろしい目的があるのかもしれませんが、今回はこんなところだと仮定しましょう:

朝鮮問題で日本が拉致問題をうるさく言うのをやめさせる
米国産牛肉輸入の条件をゆるめさせる

日本政府がアメリカの意向に従って、拉致問題をあきらめ、
狂牛肉を輸入させるつもりであるのなら、有効な反論をしないままあっさりフォール負けすれば良いでしょう。

しかし外交青書で拉致問題解決の決意を謳ったばかり、原口閣下が胸を張ったばかりだから拉致問題をひっこめるはずがない。狂牛肉から国民を守るのは当然すぎるほど当然、食べろという方が狂っている。

アメリカの日本に対する今回のいちゃもんつけはイラクに対して行ったそれよりもずっと低次元、単純なもの、シロートでも反論できることです。

外交専門家の皆様、こんなことはだらだら時間をかけず、一気に解決して下さい。

というようなことで、モントリオールのSさん、いかがでしょうか。わたしは彼らに期待しています。

Sunday, April 15, 2007 @北バンクーバー


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林雨・第十九回・長い名前は罪
十五日の日記を幹にして書きました:

林雨 第十九回 長い名前は罪 

原口幸一国連大使がブッシュのレトリックを一言一句かえずにイラク非難演説をしたときはぶったまげ、日本がアメリカの五十一番目の州だといわれても仕方ない、安保理常任理事国いりの芽はつまれたと思ったものです。

いまやブッシュはアメリカ人の過半数からブーイングをくらって、これまで言ってきたことと反対の事を言う日々、日本の安保理入りなど誰も本気にしていません。

日朝国交正常化交渉担当大使になった原口閣下は拉致被害者家族会への報告の中で「六カ国協議の枠組みの中で北朝鮮は拉致から逃れられない。北朝鮮を犯罪国であることを踏まえて要求していく」と胸をはりました。

ブッシュが対話路線に変わったのに大丈夫かとシロートは考えるかもしれませんが、再チャレンジの機会をもらった閣下殿、こんどこそはブッシュと関係なく、独立日本の旗を掲げて問題を解決する、失敗したら年金も天下りも辞退するに決まっています。三月十五日から北京で六カ国協議の作業部会がはじまりましたが、久々に日本の外交がポイントを上げるのを応援しましょう。

本題です。

「東京通信工業」が「ソニー」の前身だと知っている方は多いと思いますが、「東洋電具製作所」はどうでしょうか。

シンガポール勤務時代、外人用住宅の家賃が高騰するだろうと予測して、日本企業の駐在員たちに安いうちに社宅を買うように勧めたことがあります。

三日も経たないうちにマンションを買ったのが東洋電具でした。三井グループの名門・X社のいかにも秀才然としたひとは私のいうことを無視、数ヶ月後、家賃が急騰した頃になってマンションを斡旋して欲しいと言ってきましたが、シンガポール中のマンションは売切れていました。日本の経済を支えているのは東洋電具のような判断、行動が早い中小企業だと思ったものです。

「東洋電具製作所」が「ローム」と改名したのは1981年。難しい漢字が六つ並んだあとに株式会社がついているX社もカタカナ三文字の名前にしましたが、それは2004年、ロームの23年後。亀さん会社の株価はロームの十分の一に下がってしまいましたが、生き残っていることに感動を覚えます。

合併した銀行が昔の名前をふたつもみっつもつなげることがありますが、世間は覚えてくれません。「君の銀行を使いたいけれど、なんという名前になったの、太陽神戸三井銀行、神戸太陽三井銀行、三井神戸太陽銀行、太陽三井・・あ、ワリ−、富士銀行を使う・・・」

お役人は逆行中。文部科学省 国土交通省 厚生労働省 経済産業省 農林水産省・・・文部省 建設省 運輸省 厚生省 労働省 通産省 農林省に戻すべし。東京都立大学 改め 首都大学東京なんて無意味な暇つぶし。

三年まえにできたJAXAの日本名。「宇宙機構」を没にして「宇宙航空研究開発機構」というながったらしい名前にした人は背任罪に値します。名前を書くだけで時間がかかり、つもりつもって莫大な経済コストがかかるからです。「日朝国交正常化交渉担当大使」も「朝鮮担当大使」にしませんか。

ロームの社長・佐藤研一郎さんは自らもバイオリンを弾く音楽愛好家で、ロームと社名を変えたときにアジアの音楽を集めた本&テープをつくりました。会社の宣伝が一切ない、センスいっぱいの四冊が写真です。





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ピーシーの遠出(とおで)・「林雨」第十八回UFO原稿
二月十六日昼 グラウスから戻ってくると 知人の車が停まっていて その上にピーシーがいました。スキーに行った日はよく見る、このまえは実家の駐車場でうずくまっていたなどと思いながら車の中からパチリ。

引き伸ばしてみると、やっぱりジーサンネコの雰囲気。ゲンキーとずいぶん違います。

〃笋あるというか、余裕があるというか 



△椶鵑笋蠅靴討い襪箸いΔ、達観してるというか



春うらら
というほどの日ではないけれど
きょうは
遠出をしてみるか

↑ 道路をわたる気になったピーシーの心境を詠む

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林雨 第十八回 UFO 小野冬生

「林雨」で書きたい話がいくつもあるのですが、掲載が月一回に減ってみると、さてどれを優先するのがよいのか迷います。

今回も迷っているうちに、書いても書かなくても世の中は変わらないと思えてきたので、平塚さんに、ちょっと変わったものを写真にとったからそれを載せませんかと提案したところ快諾をもらいました。でもって何枚か送った写真の中から選らばれたのがこれ。



一月二十日(土)の朝、北バンクーバーのスキー場で撮ったUFOです。

UFO=Unidentified Flying Object 日本語では「未確認飛行物体」ですが、こういうお役人がつくったようなことばより、空飛ぶ円盤、Flying Saucersのほうに親しみを感じませんか。

そんなことはともかく、UFOを私は子どもの頃からなんどかみていますが、写真に撮ったのは初めてでだったので、自分のブログに載せたところ色々な反応がありました。

オリジナルの写真をください
気象現象でしょうな
ウッソー
スッゲー
物体だけが写ってる奴はカメラをズーム最大で?なんも詳細は見えないんですね。例えば窓とか国旗とかさ・・
子どものころに近所の幼馴染4−5人と「UFO来ますように」と一心に念じたら現れたことがあります。あとにもさきにもそれ一回だけです。純真でないと見れないのかもしれませんね(笑)
クラゲのようなのほほんとしたUFOですね。私もオーストラリアの海上で目撃したことがあります。異常な速さで進むオレンジ色の物体でした
小野さんは宇宙人に近いのでは。なにか使命を負わされているのでは
宇宙人に遭遇していないですか
もしかして宇宙人に狙われてる?それともなかま?

UFOをみたことがある人ΝГ話検垢犯娠しています。

みたことのない人は様々ですが、気象現象ときめつけた人△鮟いて、UFOに関心がある人、UFOは存在すると思っているらしい人が多かったのが意外で、なんとなく安心しました。

他者には見えても自分には見えないことがある、目に見えなくても存在するモノがあるということを受け入れる度量があるかぎり、ジンルイには望みがあるのでしょう。

政治関係の話題も盛り込むつもりでしたが、紙数がつきました。ブログの抜粋です:

狭い世界から外に出られないヒトがいる。理解しがたいことや説明しがたいことを無視する。いまだにブッシュ戦争を支持する日本人がいる。

いまやアメリカではヒラリー・クリントンでさえイラク戦争に賛成したことでバカにされ始めているのに、アメリカ人の過半数から見捨てられたディック・チェイニーを天皇に会わせるとはなんと間抜けな人たちなんだろう・・そんなコメントがUFOから寄せられたりして・・

Saturday February 17 2007 @ North Vancouver


http://atok.net/testone.php

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林雨 第十七回 年初の占い
ジャパン・カナダ・ジャーナルの編集長に「林雨」を載せるのを半分に減らして、減った分を別なヒトに書いてもらったらどうか、そのほうが読者も面白く感じるに違いないと説いて、今年からそういうことになりました。

あらたにコラムを担当するのは、中国に関心が深いひと(元・東京銀行北京事務所所長)で、元旦号から登場しました。

ということで、今年の「林雨」は毎月一回、十五日過ぎに出ることになりました。本当は「林雨」をやめて「猫・ゲンキー」を載せてくれればいいのですが(笑)。


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林雨 第十七回 年初の占い 

「林雨」掲載を、月一回に減らしていただき、おかげさまで暮れから新年にかけて、心安らかに過ごすことができました、と言いたいところですが、世間から聞こえてくるニュースは相変わらずひどいものが多くて嫌になります。まあ、いまの時代、心安らかに過ごしているのはモノを見ても観ない、聞いても聴かないヒトだけだろうとあきらめましょう。

新年からよくない事件が続々とおきていますが、今年は去年と様相が違う年になると占ってみました。当たるも八卦、当たらぬも八卦、年初の戯れごととしてお読みください。

日本で起きている事件をみていると、その底流にひとつの病根がみえてきます。

日銀総裁が職にふさわしくないお小遣い稼ぎをする、少年がホームレスの老人を襲う、兄が妹をしめ殺す、妻が夫をなぐり殺す、大学教授が愛人とともに官舎に住む、外務省高官がオムツプレイ(どういうプレイなのか知りませんが)をせがむ・・・犯罪、犯罪ではないが倫理にかけるもの、と様々な病的現象に共通した根っことは・・

「ヒトとヒトとの関係が、強者から弱者へと重力がかかる一方方向の関係に偏している日本」です。「弱者が蒙っている痛みを自らの痛みとして感じる慈悲のこころが強者に欠如している日本」と言い換えてもいい。そういう病根が日本の底流に見えます。

弱者は自分より弱い弱者を探しだし、そこに自らが受け止めている強者からの重力を逃がして楽になる。被害者は加害者になることで自らの傷を癒す。ホームレスを襲うとか猫の手足を切るなどは、かなり弱いひとたちの所業です。

弱者のなかの弱者は自殺者で、かれらは自分より弱い弱者を求めるのではなく、また、新たな被害者を探すのではなく、自らを究極の弱者、被害者としてけりをつけます。自らが自らにたいする加害者になったともいえます。

究極の強者、たとえば日銀総裁、から生じた重力は次々と弱者に波及していき、最後に重力を逃がす場所をみつけられなくなった究極の弱者の自死に至る。そういう無慈悲の連鎖を日々くりかえすというのが日本国家の最新基本設計図になっています。

そういう設計図の通りにことが進まない、すなわち、「強者・弱者」がイコール「加害者・被害者」とならないことがあります。

貧にあえぐ民を尻目に、自らは千四百万円をかすめとった日銀総裁は強者&加害者ですが、夫をワインボトルで撲殺した妻は加害者ではあるけれど、普段は夫から殴られていた弱者であったのかもしれません。

窮鼠猫を噛むのたとえのとおり、追い詰められたネズミがネコに噛み付いてネコが死ぬ。弱者が加害者になる。強者、弱者、加害者、被害者の組み合わせが、今年は去年より変化に富んだものになるだろうと思うのです。

強者=加害者 弱者=被害者 という図が多かった去年。
強者=被害者 弱者=加害者 という図が増える今年。

自分より弱い者にのしかかるのではなく、自分に圧力をかける者を跳ね返すひとが増える、自殺するのをおもいとどまって、ひとのものを盗み、あるいは殺してでも生き延びるひとが増える。自殺は減り、窃盗、殺人が増える。犯罪増加は病根を治そうとする生命力の現れ。

タケナカ&コイズミ・カイカクが功を奏し、弱者が社会の片すみに追い込まれ、日に百人の自殺者がでる、アジアで一番不幸な国になった日本が、今年は良い方向に向かうという占い、当たるも、当たらぬも八卦、三百日後にまた振り返りましょう。
Tuesday, January 16, 2007 @ North Vancouver
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林雨 第十五回 State of Denial ・原稿


http://www.japancanadajournal.com/ 

ブッシュ戦争をめぐって戦われたアメリカの中間選挙で民主党が勝ちました。遅まきながらアメリカ国民が世界の常識においついたと安堵する一方、アメリカ人にできた総括を日本人はやれないまま漂流を続けるのだろうかと不安な思いがあります。どうしてそう思うか。

たとえば、十一月に日本で買った読売新聞の夕刊に岡崎久彦という元外交官が小泉外交の過ちを擁護して「イラクがこのように混乱することを誰も予想しなかった」と書いていました。あの愚かな過ちを省みるにあまりにも安易、浅薄な言です。

ブッシュ戦争がはじまる前から、サダム・フセインという象徴を取り除いたらイラクは大混乱に陥るであろうと言っていたのは私だけではなかったし、戦争が始まった三ヶ月後、2003年7月にイラクを訪れた酒井啓子は「米兵に対する(イラク人の)敵意は、戦後時間がたつにつれて、その原因の数と種類が増えていると考えたほうが良いだろう」「世界中の「反米勢力」がイラク国内に殺到する」と書いています。

銀行時代に経験したことですが、為替や資金取引に携わっている専門家は細かい経済指標や出来ごとには詳しいけれど、大きな節目を予測することが概して下手です。ましてや、社交と蓄財に多くのエネルギーを費やし、みずからの間違いに責任をとることのない外交官や外交官OB の助言を 恃(たの)んでいては、安倍外交も大きな過ちを犯すことになるでしょう。



ところで、先週、セントルイス空港の書店で、State of Denial ( Bob Wood)をみつけました。ブッシュ・チームがいかにして国民を、議会を、そして政権自体をも騙したかを綴ったというので、中間選挙の直前に話題になっていた本です。

アメリカ政府機関に携わる人が大勢でてきて、名前、性格、役割を記憶にとどめながら読まないと前に進めません。読みながら、この人はどうひとだっけと思って索引をみると、初出の頁が抜けていて、本の初めから読みなおしたりします。例えばShelton, General Henry H. “Hugh” が最初に出てくるのは18頁ですが、索引では22頁からとなっています。

ということで、まだ読み終わっていない本のことを書くのは気が引けますが、以下をご覧下さい。今から十五年前になされた予言の一部です。

日本は、ゴルバチョフが来日するときに、北方領土四島を買い戻すことになるかもしれない。多分非武装化で。
イラクやイランのように大陸間弾道ミサイル兵器を開発するかもしれない国々への安全弁としてSDI(戦略防衛構想)を維持すべき。
今後十年間、ベトナム戦争、アフガン紛争規模の戦争はおこらない。
イラクの歴史をみれば、サダム・フセインの転覆があっても、新しい支配者に賭けたりはできない。

当たるも当たらぬも八卦、予言者はヘンリー・キッシンジャー。State of Denialのカバーに、チェイニー副大統領とラムズフェルド国防長官の主張があって、ブッシュが頻繁に相談している相手だとありました。以下、「ウイキピディア・フリー百科事典」でみるキッシンジャー像です:

● 1972年、田中角栄首相が訪中し日中国交正常化を図る計画を知り、「ジャップ、最悪の裏切り者」と非難。
● 1973年 世界初の自由選挙による社会主義政権であるチリのアジェンデ政権に対する軍事クーデターを支援し国際的な非難を浴びる。
● 1974年「日本も核を開発すると思う」と発言。
● 英米の石油メジャーを無視し、ソ連や中東諸国とのエネルギー外交を推し進めた田中角栄を没落させるため、ロッキード事件に黒幕として関与したと中曽根康弘との対談時に語った。
December 5, 2006 @ North Vancouver


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いましがたみつけたブログ「ヘンリーオーツの独り言」の12月8日の日記に貼ってある、U-tube「偽安倍晋三」 は一見、というより一聴でしょうか、の価値あり、抱腹絶倒です。いままで沢山の物まねを見たり聞いたりしていますが、声も話し方もこれほど似ているのは初めて・・話の内容、テンポ、落とし方、いずれも見事。聞いているうちに安倍晋三を支持したくなってくる(笑)。

http://henrryd6.blog24.fc2.com/

| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 08:19 | comments(13) | - |
原稿・林雨 第十四回 四十五年前の警告 
☆CBCテレビでは朝鮮の核実験のことをとりあげなくなりましたが、日本ではまだまだホットな話題です。ホット話題のひとつが日本の核武装、核論議。

☆「週間文春」11月2日号にこういう見出しがあります:
中川昭一政調会長「核論議」は絶対に撤回しない!いまや「核保有国になった北朝鮮。その脅威から国民の安全を守るためには、あらゆるオプションを検討すべきではないのか。与党政調会長がタブーに挑んだ独占インタビュー

本文抜書き:
●日米安保や国是である非核三原則がある手前、核の問題は政治家自身が議論はおろか触れたがらない傾向にあった。
●核の議論をしましょうと言ったのです。議論を封じ込めること自体おかしいんですよ。
●北朝鮮が核実験したのであれば、日本としても議論しなきゃいけないんじゃないですか、と言ってるんですよ。

☆議論すべきかすべきでないかなどというのは不毛な話で、日本がそんなことでホットだとCBCで流したらみんな大笑いするでしょうね。冗談だろうと言って。

日本が核武装するべきかどうかという話は今に始まったことではありません。

The Washington Timesに Luchille Craftなる人物がNorth Korean threat urges Japan to rethink nukes と書いたのは昨年の八月です。

チェイニー副大統領が朝鮮の核武装は日本が好むと好まないとないとに関わらず日本に核武装を再考させることになると言ったと三年前の朝日新聞が報じています。

安倍普三は首相になるまえに、日本が小型戦略核兵器を持つことは憲法に違反しないと言っています。

小沢一郎が福岡で、日本は核武装が簡単にできる、核弾頭数千発分のプルトニウムを持っていると言ったのは四年前のことです。

週間文春で上杉隆というインタビュアが、日本の核武装について「議論すること自体が誤解を招く」(鳩山由紀夫)とか「(中川発言は)北朝鮮の核保有よりショッキングだ」(加藤紘一)という発言があったと書いてありますが、それが事実であれば、鳩山や加藤という政治家たちはいままで眠っていたのではないかと怪しみます。

話は一転。昨年話題になった「Why We Fight」という映画でアイゼンハワー大統領がアメリカの軍産複合体は自国にとって脅威になると警告しています。今から四十五年前のことです。
http://www.sonyclassics.com/whywefight/

民間企業であるがゆえに兵器産業は利益の拡大を図る⇒戦争を歓迎する という公式があって、それに加担する政治家、コンサルタントが存在する。軍産複合体は戦争の相手を決めて戦争を始めることに執心する。

We don’t negotiate with evil. We defeat it. (Dick Cheney)

イラン、イラク、朝鮮を悪にみたてて、彼らとは取引しない、戦って打ち負かすという姿勢を崩さないディックの頭の中に、日本を朝鮮と戦わせろ、日本に、台湾に武器を買わせろという意図があるのは明白。

アイゼンハワーがそう言っているのが聞こえるような気がしませんか。

日本の安全を脅かすのは朝鮮の核実験だけではないということも踏まえて、おおいに議論をすることです。

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| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 23:01 | comments(7) | - |
林雨・第十三回・朝鮮
林雨・第十三回の枕に「北朝鮮」ではなく「朝鮮」というほうが良いと書きました。それに続く本文は十月十一日の日記とほとんど同じです:

毎日のように聞こえてくる「北朝鮮」という日本語に違和感を覚えています。分断国家ゆえSouth Korea、 North Koreaと呼ぶ英語のひそみに倣い、「朝鮮民主主義人民共和国」を「北朝鮮」と云うのであれば何故「大韓民国」を「韓国」というのか。日本語には北があって南がないのか。

台湾の友人に訊いたところ彼らは「南韓」「北韓」と云うそうで、南北が揃っています。かの国のひとたちも自国が「北朝鮮」と呼ばれるのを嫌っているそうだし、日本語が美しくあって欲しいので、私は「朝鮮」を使います。というのは枕で、本題は小泉外交の話です。

四年前の「日朝平壌宣言」を覚えていますか。以下に載せる宣言の太字のところをみれば、この宣言がとっくの昔に破綻している事はあきらかですが、今ごろになって「核実験をしたから破棄しよう」という人が現れること、いまだに小泉首相が朝鮮との外交でポイントをあげたと信じている人がいることが不可解でなりません。

「事情の変更」によって宣言は破棄されることがあるというのは理屈ですが、プラクティカルな観点にたてば、ことさら破棄するという行為は時間の無駄、不毛の業だと思うのです。簡単に破棄する宣言を重ねているから日本の外交はみるべき成果を上げられない、仕事もどきのジャンク外交を繰り返して時間が過ぎていく。

日朝平壌宣言とはそれをマジメにフォローする意志、力を伴わない、その場限りのジャンク外交のひとつであったという史実が残れば良いのではないでしょうか。

覚えておられますか、昨年四月二十三日、ジャカルタで胡錦濤氏との会談のあとの記者会見で小泉氏は満面に笑みを浮かべ、成果があったと誇りました。あの顔をみて、日中友好が促進されるに違いないと思った方がおられませんか。

小泉外交が良かったと刷り込まれている人は、何でそう刷り込まれたのかをひとつひとつ検証してみてはいかがでしょうか、とは余計なお節介というものですが、秋は夜なが、朝鮮の核実験を機に、日朝平壌宣言を読み返し、あのときの自分の気持ちを思い出すのは一興でしょうか。以下宣言の抜粋、全文は外務省のホームページで読めます: 

小泉純一郎日本国総理大臣と金正日朝鮮民主主義人民共和国国防委員長は、2002年9月17日、平壌で出会い会談を行った。 

双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した。

また、双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した。 

朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した。  

双方は、安全保障にかかわる問題について協議を行っていくこととした。

日本国総理大臣 小泉純一郎  
朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長 金正日

2002年9月17日平壌


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原稿:林雨・第十二回・自殺者は増えるか
「悲劇神話」という題で石井光太氏が日本は思ったより自殺が少ないのではなかろうかということを書いていました。なんでも旧ソ連の諸国が断然多いのだそうです。

http://blog.livedoor.jp/kotaism/

それを読んでいて、1973年、ブリティッシュ・コロンビア大学のビジネススクールにいたスウェーデン人の教授が「バンクーバーの冬を一度すごすと、なぜ自殺者がおおいかが分かる」と話した時のことを思い出しました。

当時のスウェーデンはフリーセックスと自殺の国というイメージがあって、イングマール・ベルイマンの映画をみて、なるほど暗い北欧ではかくのごとく衰弱した精神になるのだなと思っていたので、スウェーデンの自殺者がカナダより少ないのだろうかと怪しんだものです。だからといって統計にあたったり、日本はどうだろうと考えたりはしませんでした。

三十年ぶりに調べてみました。

The Vancouver Sun社が発行したThe 1973 World Almanacによると男性百万人あたりの自殺者数はこうです:

 1956〜57  1966〜67
日本  212.4  118.8
カナダ   76.1   80.0
スェーデン   63.1   55.3
アメリカ  101.4  98.8
ドイツ  137.2  153.4

教授が言ったようにカナダの自殺率がスウェーデンより高かったのです。そして1956〜57年の日本はカナダの三倍だったとは驚きです。十年後に半減したのは日本の経済事情がよくなったせいでしょうか。

石井光太氏が引用している統計を百万人あたりに読み替えると最近の状況は以下のようになります:

国名  統計年  自殺率
ロシヤ  2000  387
日本  2002   241
ドイツ  2001  139
スェ−デン  2001  130
カナダ  2000  117
アメリカ  2000  104

なんと四十年で、日本とスェ−デンの自殺者は倍増。
そして、日本はアジアのなかでトップ:

スリランカ 1996  216
韓国  2001  145
中国本土  1999   139
香港  1999  132
インド  1998  107
シンガポール2001    92
タイ  1994  40
フィリピン  1993    21

1990年代の日本は年間21,000ないし22,000人が自殺していますが、2000年代になると31,000ないし34,000人と50%も増えています。そして世代でみると60歳以上の自殺者が断然おおいのですが、2000年代になると50歳台の自殺者が急速に増えていて、60台のそれに迫っています。

こういう好ましくない状況を直すことが出来なかった、というより、悪化させたのが小泉政権ですが、新たに発足した安倍政権のもとで事態は更に悪化するような予感がします。

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林雨・第十一回原稿・嘘つきは絶叫する
この夏、日本からやってきた人たちの話を聞きながら、どうして日本はこのような状況になっているのかを考えていました。

「こういう状況」といわれて思い浮かべることは人によって違うでしょうが、ここでは二十年前、いや五年前にはこんな日本になるとは思いもしなかったという、多くの人が漠然と或いは明確に良くないと感じているもろもろの現象です。

「こういう状況」になった原因、要素はいろいろありますが、なかでも大きいのが多くの日本人が「絶叫」に心が麻痺し、思考出来なくなっているからではないのだろうかと思い当たりました。

大概の人は誰かの話を聞くとき、長年つきあってそのひととなりが分かっている場合はべつとして、良く知らないひとであれば本音を云っているのかそれとも建前なのかということを多少なりとも疑います。本音だなと判断してもそれを信じるか、眉につばをつけるべきかを測ります。

しかし、絶叫されるとそれが出来なくなるひとがいます。絶叫された瞬間、本音か建前かという判断プロセスが麻痺する。本音か建前かを判断しても、本音イコール真実だと短絡する。

「絶叫」する人が属している職業グループは、アドルフ・ヒットラーを始めとする政治家グループ、ビリー・グレアムを始めとする宗教家グル−プ、エルビス・プレスリー、都はるみなど芸能人グループ、今はあまりみなくなった学生運動家グループなど色々ですが、いずれのグループでも絶叫することによって多くの支持者を勝ちえる確率が低くありません。
 
絶叫するひとイコール嘘つきではありませんし、絶叫しないから嘘つきでないともいえません。しかし、絶叫された嘘の成功率はやはり低くなく、最近五年ほどは思考停止に陥った日本人が増えているのではなかろうかと感じます。

田中真紀子とか小泉純一郎とかの「絶叫嘘」をそのまま信じ込んだ人が如何に多かったか、いまだに信じ込んでいる人が如何に多いか、嘘だと気がついてもそれを糾弾できない人が如何に多いか。その嘘を知って、ブッシュを支持するアメリカ人が減ったのに比べて、二人の絶叫政治家が日本人のあいだで高い人気を保っているところに日本人の思考の浅さ、危うさを感じます。

彼らの嘘を指摘してこなかった報道界の罪も大きいと思います。そこに見えるのはその職業に期待される使命を果たそうとする報道人ではなく、安定した職業を維持しようとする無気力サラリーマンの姿です。

中国、ロシヤ、韓国、朝鮮、そしておそらくは米国との外交の行き詰まりの責が小泉氏に帰せられるのは当然として、その職業に期待される使命を果たすよりも社交と蓄財に腐心する外交官が少なくないことも大きな要素です。

そういう性事家、呆童人、害香漢の存在を許しているのは、結句、多数の日本人が思考停止に陥っているからだと思い至ったわけですが、ではどうすれば思考停止から抜け出すことができるのか。

絶叫演歌に酔いしれるのをしばし休む
多くの日本人が犯罪者であると信じた鈴木宗男(政治家)、佐藤優(外交官)、植草一秀(経済学者)の著作、ブログを読んで、彼らに対して抱いていたイメージと照らし合わせてみる。ご自身が関心を抱いている政治家、身近にいる外交官、竹中平蔵、木村剛という経済学者と比べる
などは手軽にできる思考活性化ではないでしょうか。

5 September 2006

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林雨 第十回 キューバの医療事情 
●ジャパンカナダジャーナルhttp://www.japancanadajournal.com 8月15日号用の「林雨」を 十一日の日記をもとに書きました:

ここ数日ちょっと見直しているのがカナダのCBCテレビの報道です。

カナダ人が犠牲になったこともあるのでしょうが、イスラエ
ルのレバノン侵攻に関する報道に根性が感じられ、ブッシュ
寄り、即ちイスラエル寄りのハーパー・カナダ首相に対するチェック&バランスが機能していると感じました。

おやっと思ったのが、リン・ラッセル(Lynne Russell) という、湾岸戦争の頃からCNNで活躍していた赤毛美人キャスターがCBCのキャスターになっていました。リン・ラッセルは押さえた声で明瞭な発音をするので、聞いていて心地良く、それに加え、ときどき口の端でニヤリと笑うような表情をつくり、これがもうちょっとのところで嫌らしくなりかねない表情なので印象に残ります。FOXほどではないけれど、ジョージ寄りの報道をしたCNNを嫌ってカナダに移ってきたのではなかろうか、などというのは妄想で、根拠はありません。

八月九日、CBCでキューバ特集が流れました。キューバは行った事がありませんし、この特集だけで判断するつもりはありませんが、国のありかたについて参考になると思うので一部を紹介します:

^緡堵颪鰐砧繊
特集でとりあげられた若い女性医師の月収は25ドル(2500円)。平均的なキューバ人の月収は15ドル。外国からの観光客が増え、タクシー運転手やバーテンダーは医師のニ、三倍稼いでいる。
H狃はひとりの看護婦とペアで675人のキューバ人を診ている。
ぐ貽、四時間、診療所で治療、四時間半、各家を訪ねて健康相談。
ゥューバの医療は治療より予防に重きをおいている。
Ε▲瓮螢、カナダにくらべて全人的治療、自然治癒に重きをおいている。
О緡轍革が進んでキューバの幼児死亡率は減り、平均寿命は77.1歳になった(アメリカ77.3歳)

月収25ドルの女医さんが低い収入を不満に思っておらず、先進国で医療を受けられない人がいることに眉をくもらせていたのは大変印象的でした。日本でも金儲けのために医者になったなどというひとはいないでしょうが、医療を受けられない貧乏人についてそこまで心を痛めない医者は案外たくさんいるかもしれません。

キューバ政府はソ連からの経済支援がなくなり経済危機に瀕したが、そのときでも医療制度をはじめとして国民のために最低生活を守る姿勢を保ったので、国民は政府を信頼しているとレポートしたところに、カナダはアメリカになるな、というメッセージが込められているように感じました。そういえば、去年は大勢のアメリカ人がインフルエンザの予防注射をアメリカでしてもらえず、カナダにやってきました。

医療保険そのものを市場原理に委ねた結果、国民の七人に一人が無保険者となり、財力の乏しい人々の医療へのアクセスが閉ざされてしまったアメリカを真似て、医療費が払えなくて自殺に追い込まれるマケグミの数を増やし、カチグミになることを奨励する社会より、貧しくても国民すべてが安心して暮らせる社会のほうが上等ではないでしょうか。

ちなみに前回紹介した「幸福世界地図」を見たら、キューバは83位で日本(90位)より上でした。小泉、竹中主導で行われてきた雑駁な市場原理主義が大いに作用した結果だと思います。 

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林雨原稿・幸福世界地図
イギリスの社会心理学者が「The World Map of Happiness 幸福世界地図」なるものをつくりました。

以下アジア各国の順位です。ちなみに私が住んでいるカナダと最近日本で話題になったドミニカもいれました:

9位 ブルネイ
10位 カナダ
17位 マレーシア
29位 ドミニカ
53位 シンガポール 
59位 モンゴル
63位 香港
64位 インドネシア
66位 モルディブズ
68位 台湾
76位 タイ
82位 中国
86位 パプアニューギニア
90位 日本
93位 スリランカ
95位 ベトナム
102位 韓国
104位 バングラディッシ
110位 カンボジア
119位 ネパール
125位 インド
126位 ラオス
130位 ビルマ
166位 パキスタン

日本は178カ国中90位、アジアのなかでも低いところにあります。幸福感、不幸感を客観的に測れる仕組みがあるとは思いませんが、わからないでもありません。

幸福地図では「健康」「富」「教育」のみっつが幸福にとって重要な要素だとしており、それなら日本はもっと上位になるはずですが、三要素のほかに「生活に対する満足度」という主観的な要素が重視されています。であれば以前勤務したシンガポール、隣国マレーシアが日本より上位にあるのは理解できます。ビルマが低いのはイギリスの政策的なものが入っているのかもしれません。私がみたビルマは輝いている表情、このうえなく優雅な立ち居振舞いの人たちでした。もう二十年以上前ですが。

さして幸福度が高くない日本。日本といっても色々ござんす。田舎の商店街は不幸一色だが東京六本木は幸福満艦飾・・でしょうか。

本やドラマで日本のサラリーマンは本社勤めを望み、地方転勤や海外転勤になると落ち込むというふうに描かれることがありますが、実のところ日本の中心、東京で働くことが幸福だと思っているサラリーマンがどれだけいるかというと大いに疑問です。

私自身は東京勤務を四回、通算13年経験しましたが、カナダやシンガポールでの充実した勤務から暗転、疲労と不幸感の日々、1991年、6年ぶり、最後の東京勤務が始まったときは、通勤電車にのっているサラリーマンたちに精気がなく、幽霊を見ているようだと驚いたものです。日々百人が自死に赴く時代のまえぶれ。

これ以上、長寿、富、教育で数値の向上を求めるのではなく、自分の心が求めている幸福にそって生きる・・そういうひとが増えていく日本であって欲しいという警鐘としてこの地図を首相官邸の壁に張るのが良いかもしれません。「勝ち組・負け組」という皮相的なものを後生大事に抱え込んでいるオリコーエリート、職分をわきまえずお小遣いかせぎして何食わぬ顔をしている卑しの日吟葬祭や害公漢たちはコイズミさんと共に日本の中枢から立ち去って欲しい。日本の幸福度を上げられないひとたちなのです。

http://www.le.ac.uk/pc/aw57/world/sample.html

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林雨 第八回 快適な居住空間
先日友人が「日本は国土が狭いから家が小さくて高いのは仕方が無い」というので、おやまだそういう「神話」があるのかと二十六年前のことを思い出しました。

シンガポール勤務三年目の頃「金融ジャーナル」という雑誌に快適な居住空間を造ることができないのは、国土が狭いとかひとりあたりのGNPが低いとかいうことと関係ないと書いたことがあります。友人のために骨子を書きます(1980年7月号):

●海外生活を終えたサラリーマンが東京などの大都市で感じるのが家、道路の狭さ、満員電車などの空間的な不快さである。

●アメリカでは地図をみれば遠い知らないところでも簡単にたどりつけるが、東京では、知らないところに自分の運転で行くのは難しい。

●どうしてこんな差があるのだろうかと、アメリカ帰り同士で話すと、日本が狭いからだとなる。1平方キロあたり人口密度をみると日本は295人、アメリカは23人、カナダは2人。ひとりあたりGNPも日本は低い。

●ところがシンガポールにきて驚いた。豊かな緑あふれる住宅街、広々とした道。テニスコート、プール、スクウオッシュコートつき、一戸あたり50坪、60坪のアパートがごろごろしている。月給4−5万円の運転手のアパートでさえ日本で2000万円をするマンションにおとらない広さがあり、都心に近い。

●狭い家から満員電車で30、40分揺られて東京に通うサラリーマンからみたらシンガポールは天国。

●シンガポールの人口密度は3819人で日本の13倍。GNPもはるかに低い。

●東京の人口密度は5440人、シンガポールの1.4倍だが、シンガポールは東京の二倍はひろく感じられる。

26年たった今、カーナビのおかげで知らないところでも簡単にたどりつくことができるようになりましたが、日本の居住空間にゆったり感ができたかというと疑問です。思考力の問題だと思います。


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林雨 第七回 かねは天下の回りもの
低金利政策のおかげで預金者は1000万円を銀行に預けて年に1万円の利息を得、1000万を預かった銀行は消費者金融業で運用して150万円の利息を得ます。預金者、消費者から銀行へ149万円の移転が行われるわけです。

銀行はニンゲンの体で言うなら血を体のすみずみまで届ける心臓の役割をになっていますが、1980年代後半のバブル経済をみずから演出し、煽った多くの銀行が不良資産を抱えて死に瀕し、実際に死んだ銀行もあったわけです。心臓を回復させるための所得移転が必要であったことは間違いありません。 

しかし心臓を助けるために行った所得の移転は一時的に必要とされた悪であり、心臓が回復したら今度は体のすみずみに血が届けないといけません。預金金利を上げる、消費者金融の金利を下げるなどによって、預金者、消費者に借りを返す、すなわち所得移転の方向を反転させないといけません。

国家機関に奉職するひとが、人為的な所得移転・必要悪に便乗して益を得ることをもって自らの才覚と思うのであれば愚者であり、悪と知って八百長マネーゲームに加わるのであれば背信の徒といえますが、小泉純一郎氏の国家経済運営チームは愚者と背信の徒で占められているものだから、少数のカチグミが肥える一方で日々増大するマケグミはやせ細る、自死に赴くという現象がおきています。

1998年にノーパンしゃぶしゃぶ「楼蘭」会員としてその名を高め、6160万円の退職金と共に日銀を去った福井俊彦氏が2003年に総裁として日銀にカムバックしたときは驚いたものですが、八百長市場主義にとりこまれて、あるいは自ら進んで八百長をプロデュースして1000万円を六年で2437万円にしたなどは哀しい話ではあります。問題なしと言い切った小泉純一郎氏については、そんなニンゲンだと分っているからなんの感慨もありません。

必要悪の役割が終わったら、福祉を充実させることも必要ですが、小泉改革なるものはここでも逆行しており、その一例がリハビリ医療の打ち切りです。詳細は「文藝春秋」七月号に免疫学者の多田富雄氏が書いているので省きますが、私の友人に一年まえに脳梗塞で倒れてリハビリ中の人がおり、医者によるリハビリが打ち切られます。ご家族の心痛はいかばかりかと腹が煮え繰り返る気持ちです。

青い目主導による八百長市場を容認し、そこから生まれるカチグミになることを恥とおもわない小泉純一郎氏・竹中平蔵氏の国家運営では日本が心臓肥大の病人になります。日本運営にあたる人は「かねは天下の回りもの」と知って健全な国家運営をする人でないといけません。 

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「地域情報→海外→北米」というカテゴリーで36位から42位に落ちました。ぼちぼちいきまひょか(笑)
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アメリカの神頼み (林雨 第六回 原稿)   
ビールを飲みながら古い雑誌を読んでいたら、次のくだりで はてな という違和感が生じました。

「我々日本人には、「神の視点」というときの畏れとか、危うさの実感がないと思うのです。

(中略)

アメリカのコインには、ゴッドという文字が刻印されているでしょう。それを「ゴールド」と読み間違えた日本の社長さんもいたそうです。貨幣という、日本でいちばん汚れた、銭儲けの中にも、トラストするゴッドがあるというのが彼らのカルチャーなのだということを、われわれはなかなか理解できないまま明治からやってきたような気がする」

(文藝春秋2002年2月「五木寛之・玄侑宗久対談」・五木寛之氏の発言)

 峅罅稿本人」というくくり方をされると「日本人というからには自分も含まれる。言われたことが自分にあてはまるか?」と反応するのが習いになっています。以前ジョージ・ブッシュの批判をして「君は反米か」と言われ、「だったらアメリカ人の半分は反米だよ」と応えた時の気分です。

◆峅瀛勝畫儲け」と読めますが変です。作家にはこういう表現が許されるのでしょうか。また銭儲けが「日本でいうといちばん汚れた」といわれると憂鬱になりませんか?ホリエモンさんやムラカミさんほどではなくても、大概のニホンジンはなんらかの手段によって銭を得ていますから。

L声0瞥茱▲瓮螢貨幣にゴッドが刻印されているという印象になりますが、これが違うことは誰かが書いていたはずだというのが最後の違和感でしたが何のことはない、前回ご紹介した飯野匡氏が書いた随想にこたえがありました。

「アメリカの通貨にあるIN GOD WE TRUST」なる文言は、金貨や銀貨と引替えを約束した兌換券の時代にはなかった。私の手元にある昔の兌換券をみてみると、1922年発行の十ドル紙幣は TEN DOLLAR IN GOLD COIN PAYABLE TO THE BEARER ON DEMAND 
つまり持参人に十ドル金貨を直ちに支払うと約束している。

また1935年発行の一ドル札は、SILVER CERTIFICATE(銀兌換券)となっていてONE DOLLAR IN SILVER PAYABLE TO THE BEARERON DEMANDと記してある。両方ともIN GOD WE TRUST つまり神頼みの文言など記してない。

面白いことに銀兌換券の方は1957年頃になると表面には依然SILVER CERTIFICATE と記してあるが、裏面にはこっそりIN GOD WE TRUSTと記されそろそろ、神頼みとなり、その後規定をかえて銀貨との交換を停止してしまった。銀地銀が暴騰して、銀貨に買えて鋳つぶされ出したからである」
(飯野匡「ドル・ショック回想録」)

飯野さんは「紙幣の信用を金・GOLDに置いていたのに 神・GOD頼みになったからドルが弱くなった。日本語の発音では神と紙と同じだから、神頼みは紙頼みだ」と言ってアメリカの友人たちをからかったそうです。

五木氏もアメリカ人は神に頼っていると言っているのでしょうが、同じことを言っても飯野氏のそれとはニュアンスが違うようです。

私は「アメリカ人の神頼み、ブッシュの神頼みは世界にとって迷惑である」と言いたいのですが、「世界にとって」と言ったとたんに,汎韻固肪召生じます。
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林雨 第五回 ・原稿
以前、勤務していた会社の大先輩たちが昨年末から今年の春にかけて相次いで亡くなられました。私が入社したころに国際業務担当の重役であった飯野匡さんという方もそのひとりで享年97歳。この方のお孫さんがついこの前までバンクーバーに勤務されていて、祖父は心身共にかくしゃくとしていますと聞いていましたから良い天寿をまっとうされたのであろうと想像します。

飯野さんは弓をよくすることもあってか居ずまいが正しく、発言は明瞭、はやりの言葉でいうならオーラ、すがすがしい雰囲気が体を覆っていました。それに比べて、事実を曲げ、屁理屈で押し通す某国首相の体に漂うものは薄汚い。

飯野さんは今から三十数年まえ、1970年から71年にかけてさかんに論議された「円切り上げ」問題でたくさん発言されています。いま読むとなんと馬鹿げたことを言っているのだろうと誰もがあきれるようなことを多くのエコノミスト、大蔵省の官僚、日銀の幹部が発言しています。権力をもち声は元気ですが、その実は大局を見る能力がなく、姑息で頑迷な論にしがみつく、精神的に衰弱したひとたちといえます。そういうひとたちのなかで一貫して正論を述べつづけた飯野さんの力はいかにして生じたのか。

「金融財政事情」(昭和50年9月1日号)に載った飯野さんのエッセイに答えのヒントがみつかります。以下に骨子をご紹介します。

/佑呂修龍遇、健康、性格、能力によって違った生き方、価値観がある。自分でよく判断するよりほかない。

△發里瓦箸鮃く見ねばならない。目先の現象のみ追ったり、借り物の概念にとらわれることなく、根底に流れるもの、本物を正覚することが何よりである。

K物を流転の相において捉える。理屈で感じるだけでなく、実際問題に当てはめて考える。固定ではなく流転、絶対ではなく相対。主義、思想、精度も動きつつある現実を離れては観念の遊戯に終わる。

た靴靴ぁ△茲蠅茲だ度といっても、新しい環境に応じて出来た均衡過程をなるべく永く安定維持させるための時間かせぎの便法。変化する環境に対して固定の観念や体制を無理につづけようとしていれば、調節過程の激動は一層ひどくなる。


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米国産牛肉・林雨 第四回 原稿
●五つの事実を書きます。太字の部分に注目しながらお読みください。

昨年来日したライス国務長官の3月19日の講演骨子:

「この問題を解決するときが来た」
「米国産牛肉は安全だと保証する
「科学にもとづいたグローバルスタンダードがあり、例外を認めるべきではない
「(日本と同じ)全頭検査の要求は非科学的

ライス論は傲慢、雑駁です

∈鯒12月12日、厚生労働省の発表:

12月8日の食品安全委員会からの答申を踏まえ、農林水産省と連名で米国・カナダの牛肉を輸入再開を決定

責任は食品安全委員会になげられました。

今年1月21日の小泉内閣総理大臣施政方針演説、国民の「安心」の確保という項目:

科学的知見に基づき、正確で分かりやすい情報を国民に提供することで、食品の安全確保に取り組んでまいります。米国産牛肉の輸入再開については、日本と同等の措置を米国に求めることを基本に協議します。

←△箸なじく責任回避です。

な檎砂媾六月号に載った日本生物科学研究所主任研究員・東京大学名誉教授・山内一也氏の論文抜粋:

二年半つとめた食品安全委員会専門委員の職を三月末でもって小泉首相から解かれた。十二人の専門委員のうち同氏を含めて解職された六人は米国産牛肉の輸入に慎重だった。

小泉内閣の諮問委員会はこういう例が多いので恣意委員会と改名したら良いでしょう。

政府が委員会にだした2005年5月の諮問:特定危険部位を除去した二十ヶ月齢以下のアメリカとカナダの牛肉と、日本の牛肉を食べる場合のリスクを比較せよ。

安全な牛同士でリスクを比較せよという馬鹿げた諮問。小泉流のトリックで、国費の無駄遣いです。

アメリカが約束した食肉管理に関する情報をアメリカ農務省に照会したが具体的な答えなし。

アメリカの杜撰な管理状況が見え隠れします。

諮問に対する2005念12月8日の答えの一部:米国・カナダに関するデータの質・量ともに不明な点が多い。米国・カナダのBSEリスクの科学的同等性を評価することは困難と言わざるを得ない。

諮問が本質的なところを避けているという批判です。↓のトリックを暴いています。

5月16日のニュース: 
香港政府は16日、米国牛肉にBSEの感染防止のため禁止している骨が混入しているのが見つかり輸入を即時停止。香港で骨混入が見つかったのは今回で3例目。

日本政府は牛肉輸入再開問題をめぐる日米両国政府の専門委員会合を17日から二日間の日程で都内で開くと発表した。政府は6月中にも輸入再開を決める可能性がある。

小泉内閣はライス講演で金縛りにあい、思考停止に陥っているとしか思えません。

の演説の前日に輸入された牛肉に危険部位がごっそり入っていたのが分かったときに、小泉氏は「いやなら食べなければ良い」「ルールを守らなかったアメリカの責任だ」と言いました。そういう無気力な姿勢では日本人の安全を守ることはできません。
| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 15:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
林雨・第三回

変えたばかりの装丁を元に戻しました。黒をバックにした装丁は好きですが、グラフィックな要素が勝ち、ただでさえ貧しい文章がますます貧しくなる(謙遜・笑)感じがするようです。


きっこさんがとりあげた「亀田兄弟の八百長ボクシング」を私もたまたま見ていました。ひどい番組であったことに同感するとともに、日本のマスコミはくるところまできたかという思いがします。半年ぶりに見る日本のテレビは思考停止に陥った、あるいは陥る寸前の視聴者に与える覚せい剤のごとき番組が多くなっていて、国をあげてコイズミ劇場のペースで動いている感があり、うそ寒い。

政・官・民のいずれもですが、「中枢」にいるオトナたち、そのグループにシンパシーを感じる「周辺」のオトナたちが陥っている思考停止、あるいは横着な思考・行動様式と一般庶民の無意識界とがシンクロナイズするとき日本はとてつもない悲劇に遭遇することになるでしょう。経済が回復しているかのようにみえる今は十五分間の幕間(まくあい)。

しかし、昨日大後輩たちの声をラジオで聞いてみると、覚せい剤的マスコミにひっかからない若者たちもいる、その数は多いのではなかろうか、オトナとコドモ(大後輩たちはこっちのグループですよ・笑)の冷たい断絶が深化しつつあるのかもしれないとも思いました。


前に書いた日記を元に「林雨・第三回」を書きました:

2004年10月、一人の若者がイラクで人質になりました。香田証生、24歳。

「小泉さん、ぼくは、また、日本に帰りたいです。すみません」という映像とともに誘拐犯から自衛隊撤退要求がテレビで流れました。

青年をみて、多くの日本人に共通する隙だらけのヒトだな、面倒見切れないなとは思いましたが、そうはいっても日本人、どうすれば同胞を救出できるのかを考えていました。

考えるまもなく小泉首相は即座に「撤退しない」と答えてしまいました。その時点で青年の死が確定する、なんで時間を引き延ばしながら交渉しない、ブッシュに媚びたいのか、それとも小泉というのは単純な思考しかできない男なのだろうかと情けない思いでした。

朝鮮の金正男が不法入国で逮捕されたことがあります。そのまま拘留して、拉致事件解決のカードに使えると思ったのですが、そんなことは一切することなく、いそいで朝鮮に送り届けました。小泉という男は金正日に媚びたいのか、それとも単純な思考しかできないのだろうか。

「プータロー」とあざけった国会議員、「100ドルしか持っていなかった」「短パン姿だった」「やめろと言ったのに行った」と見殺しにして良いという保険をばら撒いたマスメディアが小泉首相の死刑宣告の後押しをし、48時間後、青年は処刑され、生首が切り取られていく映像がインターネットで世界中に配信されました。

生首の映像は大人に逆らう子供はこのようにお仕置きされるのだという見せしめである。そう認識した子供は大人と決別したでしょう。そういう大人にはならないとひそかに誓った強い子供、力が抜けてしまった弱い子供、共にです。

子どもは大人に迷惑をかけ、大人はひやひやしながらその尻拭いをします。尻拭いしようとしなかった、いや、手ごろな言い訳をほざくだけで、実はその力が無かった大人、小泉、国会議員、マスメディアを理解しあえる同胞であると思う子どもがいると期待するのは愚かというものです。

| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 07:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
林雨・未来予測
新聞や雑誌で「こういう事態が生じるとは誰も予測していなかった」と書いてあるのを見て、ちょっと待て、私は予測していたと云いたくなることがあります。自分が予測できなかったからといって、誰もがそうであるとくくるのは知的作業のイロハから逸脱した横着な行為というものですが、それは今日の本題ではありません。

未来に起きることを予測する、予知するというのは過去に起きたことを記憶する、思い出すと同じくらいのことではあろうと考えます。両者とも簡単なことだといえば簡単だし、難しいといえば難しいことですが、その程度は同じ。

多くのひとが過去の出来事を思い出すのは簡単だけれど、未来を知るのは難しいと云われるかもしれません。しかし過去の出来事やそのとき自分がどう思ったかを精確に思い出すのだってそれほど簡単ではありません。自分自身、たとえば四年前にかいた木霊日記を読みかえしてみて、そのときの状況や心境をはっきり思い出せないことがあります。過去も未来も多少ぼやけた映像だという点で差がないし、ことによったら、現在の今だってぼやけた世界を見ているのかも知れません。

井上謙吾氏と未来予測の話をしたときのことを書こうと思っているのですが、本日はここまで。


| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 01:09 | comments(2) | trackbacks(0) |
林雨 第二回
コラム「林雨」第二回の原稿です:              

「林雨」の由来を書きます。

三月二十七日、北バンクーバーにあるグラウス山でスキーをしました。快晴、新雪でご機嫌です。林間コースに入るとピチピチピチピチという音が聞こえてきました。木に積もった雪が解けて落ちているのです。落ちてくる水が雪をうがち、穴あきチーズのような斜面です。

「天晴雖雨降林中」という文句が浮かびました。空は晴れているが、林のなかでは雨が降っている、雪を穿っている。

星の数ほどとは云いませんが、政治・経済に関するコラムはたくさんあります。同じ事象について様々な論が展開されています。

三年前にはイラクに大量破壊兵器があるという主張とないという主張が真っ向からぶつかり、小泉政権は「ある」と主張し、英米軍のイラク侵略を支持し、金魚のなんとかのごとくそれを擁護するコラムもありました。

ブッシュ自身が大量破壊兵器はなかったと認めましたが、あると主張したのが錯誤であったのか、それとも無いことを知りながら侵略したのかは(後者であったことをブッシュ政権内にいた何人かが明らかにしていますが)時間という裁判官が判決をだすことでしょう。

錯誤とすれば重大な錯誤ですし、無いと知って侵略したのなら虚偽、犯罪です。万の単位で無辜の民を殺し続けているのですからその犯罪性はライブドアの粉飾決算や永田議員がふりかざした偽メールのそれをはるかに上回ります。

小泉自身も外務省、たとえば国連演説をした原口大使、金魚コラムニストたちも、自らの言動が錯誤であったのか犯罪であったのかについて語る義務がありますが、いまだなされていません。犯した錯誤、犯罪を頬かむりして、先へ進もうとすれば、先になってからそのつけは何倍にもなって返って来ます。

空は晴れていても、林の中で雨は雪を穿ち続けます。
   


| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 06:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
林雨 第一回
以前、トロントで月に二回発行している政治経済誌にコラムを書くことにしたと書きましたが、第一回の原稿です:
                 
平塚さんから「ジャパン・カナダ・ジャーナル」に政治、経済に関する話を書きませんかと誘われました。

私は日本の会社で働いていた時に調査部に配置されたり、総合研究所のエコノミストなる名刺をもたされたことがありますが、いずれも短期間で終わりました。エコノミストになろうと思ったこともなく、だから適任かどうか迷っています。

迷った心で思いかえすと時代の曲がりかどにおける予言はよく当たっていたし、そのせいか、話を聞きたいというひとが時々現れます。シンガポールの新聞、日本の政府機関、カナダの投資会社などなど。

先年、病に冒され亡くなりましたが、井上謙吾君という日銀のエコノミストがいて、お互いの勤務先が近かった時期には毎週会って、酒をのみながら政治経済の議論をしたものです。最後は碁を打つ決まりで、議論同様白熱したものです。

ここまで書いてきて、井上君と議論しているつもりでやったらどうかと思いつきました。どう展開するのか分かりませんが、とにかくやってみましょう。

| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 06:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
林雨・レム逝く
二十七日、気温は七度、グラウスに二十七センチの新雪。

ライオンズ・ピークスがまた真っ白になりました。名前のとおり二頭のライオンがねそべっているように見えます。



狼の毛がこの前より茶色がかって見えます。季節とともに色が変わるのでしょうか。



リフト乗り場の近くは粘っこくなりますが、ゲレンデの半分までは準ミス並みの滑る雪です。力を抜き、膝をほとんど曲げない直立にちかい姿勢で板に乗り、足元だけの微かな沈み込み伸びあがりで滑ることができました。

リフトから「イカス・シニヤー」を見つけました。昔の板を昔の滑り方で操っています。手前の人とくらべると前傾、拇指球の滑りでないのが分ります。




林間コースにはいると、ピチピチピチピチという音が聞こえてきました。枝に積もった雪が溶けて落ちているのです。ゲレンデが穴あきチーズのようです。ひらめきました。

空は晴れているけれど雨が降っている林の中→
天晴雖雨降林中

「動短」ではなく「林雨」にしようとひらめきました。枝に積もった雪が雨となって落ちてくるつもりで政治、経済の話を書くことにします。原稿が掲載されたらここにも転載します。

一瞬雲が太陽を覆いました。



夕方のCBC放送でスタニスラフ・レム(ポーランドのSF作家・「ソラリス」「デューン」の作者)が亡くなったというニュースが流れました。合掌。

http://www.lem.pl/
| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 13:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
動短
昨年の秋にトロントの出版社から頼まれたことを延ばし延ばしにしています。月二回ネットで配信されている政治・経済ジャーナルにコラムを書いてくれという依頼です。

ごく短い期間でしたが日本のリーマン時代にエコノミストなる肩書きを与えられたり、転職したコンサルタント会社で日本人向けにカナダ予算の解説書をだしたりしたことがありますが、性分にあう仕事ではありませんでした。

書くとなると「日本経済の先行きは明るい」などという白々しいことは書かない、「これがコイズミカイカクのからくりだ」というようなことになるというと、何を書いても良いといいます。逃げ場無し。

逃げ場無しでも半年近く逃げ、先週いよいよ書くことを約束させられました。締め切りは三月二十七日。まだ書いていません。

そもそもコラムの題をどうするかが決まっていません。開き直って、弘法大師の座右銘を逆手にとって「動短」にしようかと迷っています。

無道人乃短 無説己乃長

「人の短を道(いう)ことなかれ 己の長を説(と)くことなかれ」

人の悪口は言うな、自慢はするな

弘法大師さん、難しいことをおっしゃいますな、「木霊の宿る町」が書けなくなります(笑)
| おのまのプロフィール | 政治経済 林雨編 | 17:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
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